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グレ釣りのおもしろさは経験した誰もが認める |
釣りのおもしろさは、数百キロに及ぶ巨大なカジキを大型クルーザーで追う豪快なものもあれば、10センチに満たないかわいらしいワカサギの姿を氷上から求めるものまでおのおのにその趣はあるものだ。しかし、釣りに限らず人はどうしても自分の知った世界や得意な分野だけが最上との思い込みに陥りやすい。
アユ釣りの名人は「アユの友釣りこそ釣りの王道。この釣りのおもしろさに勝るものはない」と言う。ヘラブナ釣り師に言わせれば「繊細なアタリを軟調の竿(さお)で掛け合わせるこの釣りが、一番おもしろい」。またイシダイ釣りに夢中の人は「イシダイのガツッ、ガツッとくる前アタリには、心臓がバクバクするほど興奮します。男のロマンですなぁ」と自分の得意な釣りを語るが、大半の釣り人が一つの釣りに情熱を傾けるなかで、アユも渓流も磯釣りもという複数の釣りを一年中楽しんでいる人もいる。
釣り雑誌に一定のページ数を割かれている釣りはほとんど一通りこなしたと、自他ともに認める名人に「釣りのおもしろさの順番をつけるとしたらどうなります?」と尋ねたことがある。即座に「一グレ、二アユ、あとの順番は五十歩、百歩」と、この質問を以前から待っていたかのように答えた。
マルチに釣りをする名人たちに出会うと、この質問をアンケートのように聞いた時期があるが、順位は違ってもグレとアユは全員が口にする。また、そんな人たちは、いろいろな釣りを楽しんで、結局、グレ釣りとアユ釣りだけを続けている人が多い。
そうは言ってもアユ釣りには厳然と定められた禁漁期間があり、その我慢の期間に他の釣りに浮気するというパターンもよくあるようだ。そうして釣りのレパートリーが広がっていく。
それでは、なぜグレ釣りやアユ釣りがおもしろいかということになると、突き詰めると腕の差が出るからに違いない。言い換えると、奥が深いと言える。最近、船釣りにハマっているA名人いわく「マダイ釣りはおもしろいです。平均的な成績は、2番目に釣果のある人の倍は釣れます。必ず竿頭ということは、正直いって悪い気がしません」と率直なコメント。
釣りは道楽の行き止まりと言われるが、その魅力は釣れるか、釣れないか、それが不確実だからだ。その不確実さのなかで腕の差が確実に出るとなれば、こんなに自尊心を満足させることはない。
カワハギ堅調。日ノ岬沖に出て同魚23〜29センチ15〜20尾。ハリス3号、オモリ30号。エサはアサリのむき身。要予約。▽かるも丸=電話0737(62)3527
イサギ上昇気配。同魚27〜38センチ15〜20尾が25〜35尾台に上向く。これから6月いっぱいまで尻上がりによくなる見込み。要予約。▽岬旅館=電話0738(64)2975
日の岬沖に出船している平アジ狙いが堅調。同魚30〜37センチ20〜50尾にイサギ少々交じる。鉄仮面100号。エサはアミエビ。要予約。▽玉市丸=電話0737(63)6424
グレとチヌ良型交じりで退屈しない。オヤマの磯などでグレ25〜35センチ2〜5尾、チヌ42〜51センチ2〜5尾程度見込める。▽柴山渡船=電話0597(22)5566
アシカの親・子の磯でマダイ、グレ良型がフカセ釣り、カゴ釣りともに期待できる。特にマダイは、大型(70センチ超)が期待できる。▽村井渡船=電話0738(65)1041▽上野渡船=電話0738(65)1222
シラサエビ、ボケをエサにチヌ数釣り堅調。12日、同魚30〜41センチ9尾。夕方には大型チヌに遭遇できる確率が高い。▽やま栄渡船=電話0599(32)6009
活きアジを泳がせてヒラメが1〜2尾狙える。養殖筏と丸山筏が良さそう。チヌは灯台筏で良型(40〜50センチ)1〜3尾。▽久家旅館=電話0738(66)0536
手こぎボートでアオリイカをエギング、ヤエンともに期待できる。同魚2キロまでを1〜5ハイ。手こぎボート50艘、船外機付ボート25艘あり。要予約。▽石倉渡船=電話0597(47)0712
ハネ好調。ハネ40〜70センチ3〜5尾(4〜5ヒロ)。エビ撒き釣りで、底撒きボールで狙ったタナにしっかりマキエを効かすと効果歴然。▽武庫川渡船=電話06(6430)6519
(大阪日日APG 松田勝也)
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