吉武英行 五感の旅

兵庫北端、香美町へ

2020年9月21日
鉄橋から見る日本海の美しさは絶景

 コロナ禍の真っただ中、県外への自粛を踏まえ、県内日帰り旅行を敢行。兵庫県最北端、香美町へ取材旅行だと自身の心に言い聞かせハンドルを握る。神戸トンネル、阪神高速7号、六甲北有料道路山陽自動車道、中国自動車道、舞鶴若狭道、北近畿豊岡自動車道と、これだけの道路を利用しての旅も珍しい。

 途中、出石へ寄り道、名物出石そばで舌鼓、出石城のナチュラルなたたずまいに心癒やされた後、目的地へ向かう。

 以前から一度訪ねてみたかった場所、兵庫県美方郡香美町余部の「余部鉄橋」(正式名は余部橋梁(りょう))。鉄橋は2代存在し、初代の旧橋梁は鋼製トレッスル橋で「余部鉄橋」の通称で知られ、1912(明治45)年に開通したと聞く。2010年7月16日夜に運用を終了。2代目の現橋梁はエクストラドーズドPC橋で、2007年から架け替え工事を経て2010年8月に共用が始まったという。

 赤く塗った鋼鉄の橋桁を想像していたが、2代目となった橋梁は近代的なコンクリート橋へと進化していた。天空の駅も趣があるが、鉄橋上からすぐそばに迫る日本海の美しさは絶景。1時間ほどの滞在で、その後、少しだけ領空侵犯を犯し、鳥取の浦富海岸へ。素晴らしい天候の中、欲を出して遊覧船でもと思いきや、波高しで欠航。残念ではあるが、青い空と透き通る紺碧(こんぺき)の海、岩に砕け散る波がしらに心を奪われてしまう。“ついでに”のフレーズが多い筆者である。

 ついでに鳥取砂丘と砂丘海岸からの眺望を楽しんで、神戸へ向けて帰途につく。いつも思うことだが、目的地に着くとか、帰ってきたとかよりも、「旅の途中」というフレーズが好きで、現に旅の途中がいちばん充実しているように思う。皆さんはいかがでしょうか。

 (ホテル・旅館プロデューサー)



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