澪標 ―みおつくし―

これまでと変わったもの、これからも変わらないもの

釡中 利仁
公認会計士・税理士
2020年7月14日

 令和元年6月17日から約1年間続いて参りました本コラムも、今回で最終回となりました。米中の覇権争いで終えた令和元年と激動の令和2年を迎え、世界中を未曽有の混乱に巻き込んだ新型コロナウイルス感染症によるパンデミック、日本においては感染拡大のピークは落ち着いたようにも見えておりますが、第2波の到来に向けた対策と停滞を続けた経済の復旧をどのように行うのか。私たちが前を向き取り組む課題は少なくはありません。

 第1回コラムでは、今後の日本で果たす中小企業の役割は非常に大きく、そして中小企業経営者一人一人がこれらの課題に取り組まなければ日本、世界の再興はなしえないと書きました。「働き方改革」と「AI技術の発展」で多くの働き手の雇用の在り方が激変の最中に立っています。アフターコロナ時代ではこれらに加えて感染・生命の危機対応と生産性の両立という課題が加わりました。さまざまな産業の中でテレワークや人との物理的な接触の制限が加わっています。アフターコロナ時代の日本再興と持続的な発展のために、中小企業経営者は多くの働き手を自立的な判断を行い働くことができる人たちへと成長を促す責任があると書きました。

 第2回コラムには、持続的な組織発展のために必要な「自律的組織」と「存在目的(経営理念)の明確化」として、組織のメンバー一人一人が自律的な判断と行動を行ってもなおバラバラな行動をとらないために、経営者が掲げるべきものは組織の存在目的としての経営理念を明確化する事にあると書きました。自律的組織の一つのヒントとして進化型の組織形態とされる「ティール組織」についてもご紹介いたしました。

 第3回コラムでは、経営理念のとらえ方と世代間のとらえ方の違いと題しまして、経営理念を一度掲げたのであればそれを組織に浸透させ続けることが経営者の課題と書きました。また、新しい価値判断を行う世代としてミレニアル世代を紹介いたしました。

 この1年間のコラムを振り返ってみて令和時代に世界が、日本が大激変の最中にいることが思い返されました。ここで大きな気づきも得ることができました。困難の中にこそ明るい気持ちでその原因を突き詰めて課題に前向きに取り組んだ時にこそ、必ず明るい結果が待っているものと読むことができました。

 第4回コラムでは一番大事なのは続けることと題しました。私が日々感じていることです。これからもこの価値観は普遍的な価値観であると感じております。

 1年間、拙いコラムにお付き合いくださりありがとうございました。これからの時代も皆さまが楽しんでお過ごしいただけますよう祈念しております。

 (大阪市中央区、かまなか・としひと)



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