澪標 ―みおつくし―

世の中は多数決でできている

藤田ツキト
株式会社シカトキノコ
クリエイティブディレクター
2020年7月27日

 突然ですが、最近選挙に行きましたか? 私は一応欠かさず行っています。でもモヤモヤが止まりません。20代の頃は「何のために行くのか」「誰のために行くのか」「行ったらどうなるのか」より「とりあえず行った方がいい」という理由だけで、会ったことも話したこともないおじさんたちを選んでいました。

 国政選挙となれば、大好きな野球やドラマが見られず、夜は選挙一色。選挙にいいイメージはありません。あの頃から何となく抱いていた「選挙の仕組みってこれがベストなの?誰か検証してるの?改善する気あるの?」という疑問は、20年たった今もさほど変わっていないどころかひどくなっている気さえします。

 そもそも疑問なのは、多数決が絶対すぎるということ。もちろん勝ち負けに多数決は必要ですが、多様性、社会的包摂、SDGsなんて言葉があふれている中、多数決なんて真逆の極み。少ない声を排除している偉い方々が、本気で多様性なんて思っているとは到底思えない。一人が声を大にしたところで数の理論じゃ変わらないし、個々は何となく身の回りが平和だからいいかなって思っているかもしれない。

 でも、仕組みが変わらないのもわかるんですよ。だって権力を持った人が、自分の立場が危うくなることなんてわざわざしないじゃないですか。だから世論がどんなにおかしな仕組みと感じたとしても、できればそれを維持したい。一人の声が世界を変えることだってあるはずなのに、政治の世界では、党員が反対票を投じることさえできない状態。だから選挙で議席をどれだけ多く得たかが重要になるし、党には逆らえない仕組みになっている。これでは世の中はひずむ一方だと感じます。

 不満ばかりも嫌なので、ちょっとだけ自由な発想を発表します!マイマニフェスト3カ条。

 (1)国会議員の給料はゼロ。ただし本業で稼ぐのはOK。理由=税金で豊かに暮らすのが目的の本業政治家ではなく、税金をどう使えば世の中のためになるかを考えられるそもそも本業で自立した人にやってもらいたい。

 (2)政党廃止。個人の主張一本で選挙を戦う。ただし選ばれてからグループを作るのは自由。与党野党も選べる。理由=党が存在することで自分の意見を出せない。党の方針が絶対なので、私たちは人を選んだはずなのに、人が活躍できない仕組みになっている。総理大臣を選べないのもちょっと不本意。

 (3)ネット投票解禁。投票したら税減額などの特典あり。理由=実は投票率が上がると困る人たちの都合のいい仕組みを変えるには、多くの人が関われる選挙になるべきだ。無駄な税金を使うくらいなら、投票に行った人に特典くらいあっても良いと思う。そしてマイナンバーももっと整備する。整備したくないエライさんがいるのも見え見えだけど、そこは心を鬼にして!これだけネットが普及しているのにもったいない!まずは参加、次に興味を持つ、そして考えて投票。こうして選挙を真剣に考える国民も増やしたい。

 どうでしたか?私のマニフェスト(笑)。最近では社会の仕組みに適合できない学生や社会人が増えているそうです。私もそうかもしれません。息子も毎日元気に小学校に通っていますが、発達障がいと認定され放課後等デイサービスにお世話になっています。どこかで線引きをすれば、その瞬間グレーではなく白か黒かが誕生し、グレーは排除され、生きづらい世の中になります。結局、障がいがあるのは人間ではなく、仕組みに障害があるのではないでしょうか。

 古い、時代に合わない、機能していない仕組みを使い続けることは、これから先も障がいのある人間をどんどん作り出してしまいます。これからの多様性時代に、多数決は似合わない。多い数が勝つのではなく、より多くの数が関われる社会を目指すべきではないでしょうか。で、自分にできることって一体何だろう?

 (大阪市東成区、ふじた・つきと)



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