澪標 ―みおつくし―

「ボッチャ」ってパラスポーツ競技知っています?

真田 明子
しんあい高等学院/明蓬館SNEC大阪・玉造 学院長
2020年12月21日

 2021年8月24日に開幕予定の東京パラリンピック正式種目「ボッチャ(Boccia)」をご存じでしょうか。老若男女、障がいの有無に関係なく、誰でもが楽しめるスポーツとして現在、小中高校、地域、高齢者、障がい者施設、企業に広がっているパラスポーツ(障がい者スポーツ)です。関東では企業対抗戦も開催され、レクリエーションを超える盛り上がりです。

 パラリンピックでは、重度の脳性麻痺(まひ)者もしくは同程度の四肢重度機能障害者の方が選手としてエントリーしています。正式競技では、重度障害者が対象になりますが、私たちは、誰でもが参加できる「i ボッチャ(インクルーシブボッチャ)」として普及したいと考え、現在体験会や大会を企画運営しています。

 とてもシンプルな競技ですが、戦略戦術によって逆転勝利があり、非常に奥が深く、一度体験するとはまってしまうとても楽しいパラスポーツです。

 どんな競技かと言いますと、ジャックボール(目標球)と呼ばれる白いボールに、赤・青のそれぞれ6球のカラーボールを投げたり、蹴ったり、転がしたり、他のボールに当てたりして、いかに近づけるかを競います。

 手が不自由でボールを投げることができなくても、滑り台のような用具、勾配具(ランプ)を使い、自分の意思を介助者に伝え、ランプからボールを投下します。目の不自由な方もホワイトボードにコートを再現し、マグネットでボールの位置を確認、コートの中のボールの位置の後ろから介助者が手をたたき、音で方向と距離を確認し投げます。

 障がいのある人のプレーは驚くくらい正確にジャックボールに近づき、会場中に歓声が沸き上がります。毎大会の優勝チームは、ナント3人のメンバーの合計年齢が240歳(1人80歳以上)を超えている高齢者チームです。全チームが打倒と掲げて試合に挑んでいます。このように、障がい者も高齢者もまったくハンディを感じず試合ができる、そんなスポーツ「i ボッチャ」が広がり楽しめる環境が整えば、健康寿命を延ばすことができます。そして、地域や学校、家族、会社の中でのコミュニケーションツールとして寄与すると考えています。

 パラスポーツは、障がいの特性に適応させる用具やルールの創意工夫から生まれました。想像力と創造力で今ある機能を最大限生かす、それがパラスポーツの考え方です。

 世代を超えて楽しめるスポーツ「ボッチャ」を是非一度体験してみてください。スポーツを諦めている人がいらっしゃれば是非一度、ボッチャを体験してみてください。きっと、はまると思います。

 来年のパラリンピックでのボッチャを、会場で、またはテレビで観戦してみてください。パラアスリートが人間のもつ無限の可能性を、身をもって教えてくれます。

 東京パラリンピック競技は、陸上競技▽ボッチャ▽自転車競技▽アーチェリー▽バドミントン▽カヌー▽5人制サッカー(ブラインドサッカー)▽柔道▽ボート▽シッティングバレー▽馬術▽ゴールボール▽パワーリフティング▽射撃▽卓球▽トライアスロン▽車いすフェンシング▽車いすテニス▽水泳▽テコンドー▽車いすバスケットボール▽車いすラグビー−の22種目あります。どの競技も素晴らしいパフォーマンスをパラアスリートが魅せてくれます。

 少し、パラスポーツに興味をもっていただけましたでしょうか。次回は、さらなるパラスポーツの魅力をお届けしたいと思います。どうぞお楽しみに。(大阪市東成区、さなだ・あきこ)



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