街と人 なにわの夢

 大都市・大阪の街は時代とともに変化してきたが、そこには人々の暮らしが息づいてきた。今後、街の姿はさらに大きく変貌していくことが予想される。目に見える変化だけでなく、暮らしを取り巻く環境もまた同じだ。街と人に焦点を当て、令和時代の変わりゆく大阪を見つめる。

第1部「進化続ける」(1) うめきた2期エリア

2020年1月4日

「血の通う地域」描き

「うめきた」2期区域と、地域の未来について思いをはせる三島会長(コラージュ)

 JR大阪駅北側の再開発地域「うめきた」2期区域には、都市公園やイノベーション施設、分譲住宅などが整備される計画になっている。すでに先行開発された1期区域では、グランフロント大阪が開業しており、2期は2024年夏ごろの一部開業を目指している。エリア全体の魅力向上に期待が高まる中、梅田東連合振興町会の会長を務める三島保さん(73)は、地域のイベントなどを開催したいと将来像を思い描く。

■時代の流れ

 三島さんは、2期区域の地下を通る「梅北地下道」の建設を後押しした「梅北道路復活期成同盟会」の一員、三島文一さん(故人)を祖父に持つ。2期区域の大規模開発に伴い、梅北地下道の約8割は17年12月に仮設の新しい地上歩道に切り替わった。いずれは全て閉鎖される予定だが、三島さんは時代の流れと捉えて受け止めている。

 うめきた2期は、「北街区」▽「都市公園」▽「南街区」−の三つに分かれる予定だ。北街区にはイノベーション施設やホテル、分譲住宅などを建設。都市公園は水辺の空間やミュージアム、野外劇場などで構成。南街区はイノベーション施設やホテルなどを配置する計画になっている。

 三島さんは、このうち都市公園で同振興町会のイベントを開催するなど、利活用を図りたいと考えている。「お盆の時期に盆踊りをしたり、地域のサッカークラブの少年たちに体を動かして楽しんでもらいたい」と語る。

■つながりが大事

 同振興町会エリア内の住民は約2千人。居住はしていないが、商売をしている人を加えれば数千人になるという。同振興町会では「防犯」「防災」「コミュニティー」の三本柱の活動に力を入れている。地域の住民たちの“つながり”があってこそ、三本柱が機能すると考えるからだ。

 そんな中、三島さんには気掛かりがあるという。2期区域内には分譲住宅の建設が計画されているが、入居する住人たちが地域や同振興町会とどのような関わりを持つかという点だ。1期区域にある高層マンションの住人らとは、交わりがないという。

 「つながりを持ってほしい。皆でコミュニティーを大事にして、地域を盛り上げたい。『血』の通わないような街では良くない。住んでいる人たちの地域愛によって街は構成されていくと思う」

ミニクリップ
 うめきた2期区域 JR大阪駅北側の再開発地域。面積は約17ヘクタール。2024年夏ごろの一部開業を目指している。都市公園を中心にオフィスやホテル、商業施設などを設ける予定。18年7月に公表された概要によると、開発のコンセプトに「希望の杜(もり)−Osaka“MIDORI”LIFE2070の創造−」を掲げている。


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