月刊オリックス・バファローズ通信

社会人を経てプロ入り 荒西祐大投手

2019年11月24日

来季は「10勝以上」 緩急使い、勝てる投手に

「あっという間に試合が終わったので、あまり覚えていない」と初勝利を振り返る荒西投手
「勝てるように頑張ります」。来季は10勝以上を目標に掲げる荒西投手

 若手が台頭する投手陣にあって、“オールドルーキー”が躍動した。1年目の今季、1軍で13試合に登板した荒西祐大投手(27)。社会人で8年の選手生活を経てプロ入りした苦労人だ。来季は「2桁勝利」を誓う右腕に、今季の手応えと来季に向けた課題を聞いた。

■開き直って

 −今シーズンを振り返って手応えは。

 当初はテレビで見る選手と対戦するということで萎縮している部分もあった。でも、シーズン終盤にかけてそれを意識せず投げ切れたのは良かった。最初は夢を見ている感じだった(笑)。

 −初勝利を挙げたのは登板5戦目の6月22日(対広島戦)だった。

 あっという間に試合が終わったので、あまり覚えていないんですよね。コットン(ディクソン投手の愛称)が抑えだったっていうのと、祈ってたということだけは覚えてます(笑)。

 −26歳での新入団で“オールドルーキー”と呼ばれる。

 やっぱり即戦力で採ってもらったので、重圧はありました。シーズン序盤はかなりその重圧に負けて萎縮してしまった。でも、それを考えないようにしたところ、試合をつくれるようになりました。

 −どうやって意識を転換できたのか。

 夏頃、長村(裕之)球団本部長から「アマチュア時代、マウンドで上から見下ろすように投げていたのがお前の魅力だ」と。でも、「それがプロに入ってなくなった。出していけ」と言われた。そこから開き直って、強気で投げられるようになりました。

■持ち味は制球力

 −アマチュア時代に持ち味の制球力を徹底して磨いてきた。

 試合のない日は、常に200球以上を投げ込んできた。右打者のインコース真っすぐには全然投げられなかったので、180球ぐらいは内角を意識して投げるという練習はやってきました。

 −制球を意識するようになったきっかけは。

 毎年、都市対抗や日本選手権に出るもののずっと勝てなかった。僕より球が遅くても勝っている投手がいたので、何でかなと。そこは制球力だと考えるようになりました。無駄な四球を一つでも減らせば勝てる投手になるのかなと。

 −投球フォームはサイドスローともスリークオーターとも言われる。

 自分ではサイドのつもり(笑)。(元ヤクルトの)館山(昌平)さんも腕の位置は上からだったけど、サイドと言われている。だから分からないですよね。

■ファンが温かい

 −大阪・関西の印象は。

 ずっと熊本に住んでいたので慣れない部分もあったんですけど、1年たって環境にも良い感じで慣れました。プロは結構ヤジがすごいと思っていたんですけど、オリックスファンの方は温かいですね。

 −OBの佐藤達也さん(現球団職員)が付けていた背番号「15」を受け継いだ。

 タツさんのことは社会人時代から知っていたし、しかもホンダ出身同士。その方の背番号を受け継げるというのはちょっと荷が重かったけど、頑張ろうと思いました。

 −来季に向けての目標と課題は。

 先発なら規定投球回数を投げ、10勝以上を目標にしたい。今季は急に制球が乱れることがあったので、無駄な四球を一つ一つ改善することができれば。あとは緩急を使えるようになりたい。勝てるように頑張ります。

“苦労人”の2年目に注目

 昨年12月に結婚。新婚ながら妻と離れ、大阪で寮生活を送る「覚悟」の1年間だった。「即戦力」としての期待を重圧に感じる中、球団幹部の「マウンドから打者を見下ろしていけ」という一言で吹っ切れたという。社会人時代の8年間は、ドラフト候補に挙がりながらも“指名漏れ”を味わってきた苦労人。ようやく花開きつつある“オールドルーキー”の2年目に注目だ。(ふ)

 荒西祐大(あらにし・ゆうだい) 1992年8月25日生まれ。178センチ、83キロ。右投右打。投手。熊本県出身、玉名工高−ホンダ熊本。2018年ドラフト3位でオリックスに入団、背番号15。昨年は社会人日本代表としてアジア大会へ出場。プロ1年目の今季は13試合に登板し、1勝4敗、防御率は5.57(シーズン終了時)。


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