きらめきびと

スポーツ活法で金メダル貢献

近畿医療専門学校理事長
小林 英健さん
2021年9月30日

 柔道整復師の存在意義を追究し、骨格のゆがみを正して人が本来持っている自然治癒力を回復させる独自の施術法を開発した。東京五輪柔道女子金メダルの阿部詩選手をはじめ、数々のスポーツ選手に施し、「スポーツ活法」として普及。創設した柔道整復・鍼灸(しんきゅう)の専門学校からは、続々とスポーツトレーナーを輩出している。柔道整復師と医師の連携で、選手の活躍期間や、健康寿命を伸ばす社会の実現に情熱を燃やす。

 社会人としてのスタートは銀行員だったが、「生きがいを感じる仕事がしたい」と、柔道整復師の国家資格を取得。戦国時代から伝わる伝統施術も学び、独自の手法を生み出した。

 例えば膝の痛みに対して骨盤から矯正。骨のずれを正して炎症を抑え、自然治癒で痛みを取る。「即効性があり、根治につながる」と自信を示す。

 施術したスポーツ選手たちからの信頼がその証し。最初に施したのは力士だったが、競技の枠を超え、選手が次の選手を紹介する形で実績を積み重ねてきた。

 東京五輪を巡っては、高校生の時から診てきた阿部詩選手をぎりぎりまで施術。フェンシングの合宿にも会場入り直前まで同行し、試合での活躍を後押しした。

 「柔道整復師の高い技術と誇りを次世代につなぐ」ため、国家資格の知識だけでなく、「治せる技術」を指導しようと開設した「近畿医療専門学校」では、実践を重視。科学的な見地でトレーニングを指導できるようにと「スポーツ科学コース」も開設した。

 「それでも柔道整復師や鍼灸師の社会的地位はまだまだ低い」と指摘。目指すは、医療との連携だ。

 手術といった治療が必要な場合は医師にかかり、腰や膝の痛みには柔道整復師の施術を受けるといった形。少子高齢化の中、「高齢者が寝たきりの状態になるのを抑止すれば、健康寿命を延ばすと共に医療費抑制にも役立つ。スポーツ選手らに適切な施術や助言を提供すれば、活躍する期間も延びる」と意義を説く。

 趣味はクルージング。船の操縦に集中し、気分展開を図る。大阪市北区在住。63歳。



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