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大阪の地下鉄梅田駅から乗り継いで1時間。奈良の近鉄萩の台駅で下車し、坂道を上った閑静な住宅街の一角に「彩」はある。生駒山地の新緑に囲まれ、ウグイスの鳴き声が響き渡る。まさに、都会の騒がしさを離れた“癒やしの空間”である。
「ふるさとに恩返しを」が彩のコンセプト。住居の隣にログハウスを建てて開業した1997年以降、浦富焼きなどの陶磁器を並べ、ウッドデッキで来客をもてなす。さらに、鳥取砂丘のゴボウ、東郷池のシジミ、琴浦のあご入り鰹(かつお)ふりだし、大山山麓の天然水、米子の梅入り昆布茶といった名産品を取り扱い、食材の情報発信にも余念がない。
来客の多くは、看護師として働いた頃の仲間やその知人。開業25年間で迎えた客の総数は定かでないが、顧客ファイルは15冊に上る。昨今は直接販売を控え気味だが、「こんな時だからこそ癒やされたい」との電話を受け、新型コロナウイルス禍の収束が待ち遠しい。
看護師の仕事に加え、心理相談員やヘルスケアリーダーの活動が接客に生かされ、「元気をもらった」と喜ばれたことも。“癒やしの空間”は周囲の環境だけでなく、本人の人柄もベースになっている。
「父が戦死し、一生懸命働く母の後ろ姿を見て育ちました。今の私はセカンドライフの真っただ中。娘の店長と一緒にまだまだ頑張ります」。鳥取市出身。旧姓宮本。77歳。
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