戦跡を巡る 戦渦を越えて

 戦争を体験した世代が少なくなる中、ちまたには軍関連の遺構や空襲の傷痕、犠牲者を悼む慰霊碑など、もの言わぬ戦争の証言者が現存している。しかし華々しい開発の陰で姿を消した戦争遺構も多く、運よく保存・転用されているものはごく一部にとどまる。令和の新時代を迎えてなお、人知れず戦争の戦渦と恒久平和を無言で訴える戦跡を写真で紹介する。

戦跡を巡る 戦渦を越えて(44)

2021年5月31日

皇大神宮の明治三十七八年戦役紀念碑(大阪市城東区)

 皇室の祖神とされる天照大神(あまてらすおおみかみ)を祭る皇大神宮の境内に1906年、氏子らが建立。題字は日露戦争を戦った陸軍中将の塚本勝嘉。


明治三十七八年戦役紀念碑(大阪市城東区)

 天王田地区内の善福寺そばに立つ。日露戦争の翌年に建立されたもので、出征軍人の名前が刻まれている。


榎神社の「昭南島改稱記念」碑(大阪市東住吉区)

 国旗掲揚台の跡と思われる碑が境内に残る。「昭南島(しょうなんとう)」とは旧日本軍統治下(1942〜45年)のシンガポール。1942年2月のシンガポール陥落後に改名が行われた。碑文によると建立は陥落の翌月、「昭和十七年三月十日」とある。(読者情報提供)


姫路市平和資料館(兵庫県姫路市)

 戦争当時の姫路の町や市民生活の様子を立体模型やパネルで紹介。春季企画展「姫路城と手柄山慰霊塔〜平和への祈りを込めて」は7月4日まで同館2階多目的展示室で開催している。観覧無料。常設展示は有料。姫路空襲の日(6月22日、7月3日)は無料開放。



太平洋戦全国戦災都市空爆死没者慰霊塔(兵庫県姫路市)

 空襲被害を受けた各自治体で構成する団体が1956年10月26日、手柄山中央公園に建立し、毎年この日に追悼式を開催している。塔は高さ約27メートル、刀を地中に突き立てたデザインで、不戦の誓いを表現。側柱には各都市の被災記録と復興担当市長名が表示してある。



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