トレンド特急便

バリアフリー地図アプリ 「ビーマップ」

2019年9月7日

五輪や万博 見据え情報収集活発に 飲食店やレジャー施設

店舗や施設のバリアフリー情報を示す「ビーマップ」
過去の街歩きの様子

 国内の店舗・施設のバリアフリー情報を発信する地図アプリ「Bmaps(ビーマップ)」の情報収集活動が活発化している。来年の東京五輪・パラリンピックや2025年大阪・関西万博を見据え、大阪市淀川区の運営企業が街歩きイベントなどで収集を強化。入り口の段差0〜1段の飲食店の情報は現在3万件だが、20年7月までに4万5千件の達成を目指している。

 ビーマップは、誰もが利用しやすいユニバーサルデザインの普及を図る「ミライロ」が開発。17年4月にサービスをスタートした。飲食店やレジャー施設などを対象に、段差の状況や車いす対応トイレがあるかなど16項目について示す。

■段差や決済方法

 段差の有無だけでなく、段差の数を表示できるようにしているのが特長の一つ。1段なら介助者1人で対応できる場合もあるが、2段以上では複数人必要なケースがあるためだ。

 車いす利用者だけでなく、授乳室やコンセント、現金以外の決済方法の有無も項目化。広報担当の神保さほりさんは「クレジットカードと電子マネーの項目は、外国人観光客や視覚障害者に必要な情報」と説明する。

 情報収集は、閲覧する利用者が投稿も兼ねる形式。登録者数は8月末までで約1万7千人、情報のある場所は約17万件に及ぶ。東京や大阪といった都市部をはじめ、北海道などの割合も高い。

■外出の機会提供

 ビーマップは、ミライロの垣内俊哉社長の体験を元に開発。骨が折れやすい骨形成不全症で車いす生活を送る中、食事や旅行など外出時は常に不安があり、バリアフリー情報を発信すれば多様な人の外出の機会が増えると考えた。

 情報の収集方法については、利用者からの投稿とともに、同社が企業や団体向けにビーマップの使い方などを伝え、実際に車いすで情報収集してもらう取り組みも展開。今年7月からは、楽しみながら取り組む街歩きイベント「ビーマップアクション」をスタートした。

 20年に五輪・パラリンピックがある東京で2回取り組み、今月16日には大阪市中央区の大阪城公園で繰り広げる。25年の大阪・関西万博を見据え、府内の観光地に焦点を当てた。

 今回は大和ハウス工業の協力で実施。紙媒体の地図も製作する。車いすで入店しやすい10店舗程度を厳選。イラスト付きにして公園周辺で配布する予定だ。

 情報掲載数の目標は、全国の飲食店のうち、車いすで入店できる飲食店数は約10%と、ビーマップの情報から推測して掲げた。垣内社長は、障害者の就業率の向上や、訪日外国人客の誘致のためにも情報は重要と説く。障害者の消費意欲を刺激し、外出したいと感じられるようにすれば、就業、就学意欲も結果的に高まり、誰もが利用しやすい場所を伝えれば外国人も訪れやすいと考えるためだ。「多様な方々が安心して外出できる社会を一緒に創っていきましょう」と呼び掛けている。



サイト内検索