トレンド特急便

ガンダム直筆絵コンテなど3000点

2019年10月19日

ロボットアニメ手掛ける 富野由悠季の世界展

「考え方の出発点を自己確認できた」と話す富野監督
富野監督の描いてきた絵コンテが並ぶ展示会場

 「機動戦士ガンダム」「伝説巨神イデオン」「聖戦士ダンバイン」−。数々のロボットアニメを手掛ける富野由悠季監督(77)の仕事を回顧する展覧会「富野由悠季の世界」が、神戸市中央区の兵庫県立美術館で開かれている。直筆の絵コンテのほか動画やセル画、キャラクターの設定資料など約3千点を展示。一つのアニメ作品を制作するためにどのように指示し、手を加えてきたか、富野監督の「演出の概念」に迫っている。12月22日まで。

 富野監督は、1964年に「鉄腕アトム」96話で脚本・演出デビュー。「海のトリトン」で初監督を務め、79年には今も世界のアニメファンを魅了し続けている「機動戦士ガンダム」で原作、総監督、脚本などを手掛けた。現在も映画版「ガンダム Gのレコンギスタ」(5部作)の制作が進んでいる。

 同展は6部仕立てで、「シナリオをもとに描かれる動画の設計図」といわれる富野監督による絵コンテを多数展示。絵とともに動きなどの内容を文字で細かく書き込んでおり、ガンダムシリーズなどの名場面の制作の一端を垣間見ることができる。

 また、第1部「宇宙(そら)へあこがれて」では、宇宙科学への関心を深めた幼少期〜大学時代にスポットを当てた。ロケットの絵や研究発表文、軍需工場に勤務していた父が研究に携わっていた宇宙服にも似た「与圧服」の写真など、創作の原点を知る貴重な資料が並ぶ。

 富野監督は「こういう展示をやっていただけありがたい。考え方というのはこういうところから出発しているのかと自己確認できた」と分析。「概念やテーマを提供する監督という立場があってこそ作品が作れるというプロダクションワークとしての仕事をアピールできれば、動画の監督の志望者が増えるかもしれないし、社会的にこういう職業の人の立場を認知してもらえるかもしれない」と期待していた。

 富野由悠季の世界 神戸市中央区の兵庫県立美術館で12月22日まで開催。毎週月曜休館(11月4日は開館し、翌日休館)。一般1400円、大学生千円、高校生以下無料。関連イベントとして11月8日と12月6日に担当学芸員によるギャラリートーク、毎週日曜にはミュージアム・ボランティアによる解説会がある。


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