トレンド特急便

関西ベンチャー発展を

交流深めるコミュニティー
2019年11月9日

刺激と相乗効果で活性化

関西経済の発展に向け、交流を深める関係者ら

 関西圏のベンチャー企業を発展させていこうと、コミュニティーの活性化を図る機運が高まっている。各コミュニティー内で切磋琢磨(せっさたくま)するだけでなく、コミュニティー間の交流を深める動きも出ており、相乗効果を生み出していく考えだ。関係者らは「関西経済をけん引していく」と意欲をみなぎらせる。

 ベンチャー企業の育成環境の整備をめぐり、行政や財界などが注力する中、ベンチャー企業同士が成長を促し合うコミュニティーも活性化している。

■年商1億の経験共有

 年商1億円を超える企業の若手起業家らでつくる世界的ネットワーク組織「起業家機構(EO)」の支部「EO Osaka(イーオーオーサカ)」(大阪市)は、現在10期目でメンバーは約70人。毎年10人ずつ程度メンバーは増加しているという。

 少人数で月1回開く勉強会「フォーラム」は、特色のある活動の一つ。話し手は、他者に助言するのではなく、身の回りで起きたことについて、プライベートも含めて惜しみなく語る。

 創業者の悩みは、同じ立場でしか分からないとの観点で対等な関係を重視。参加者らは、経験の共有を通じて経営活動への気付きや学びにつなげる。

 国外の支部と交流できるのも魅力の一つ。近年は、行政などと連携し、起業家育成事業にも参画し、存在感を発揮している。

 会長の徳丸博之・グリーティングワークス社長は「志の高い起業家を結集し、関西をアジア経済のハブにする」と展望を示す。

■「天下一を取る」

 約20年前に発足した起業家ネットワーク「秀吉会」(大阪市)は現在37社が所属。入会希望者が相次ぎ、加入上限枠を広げたばかり。豊臣秀吉になぞらえて「天下一を取る」を掲げ、かんかんがくがくの議論で成長を促し合うのが特長だ。

 月1回の定例会では、決算資料を開示しながらメンバー同士が議論を戦わせる。年末の合宿では、1年間の成果を発表し、相互評価で全ての企業の順位付けをする徹底ぶりだ。

 昨年には、大阪・関西万博開催の2025年に、参加企業の時価総額計1兆円を目標に掲げた。代表理事の中野智哉・アイプラグ社長は「一人でも多く“天下一”に近づいていきたい」と力を込める。

■2団体が初交流会

 10月には、関西を代表するこの2団体が初の交流会を大阪市北区の飲食店で実施。40社余りが参加した。すでに交流があった両団体の所属企業から、団体間の親交を深める声が上がり、実現した。

 それぞれの団体から3社ずつ計6社が事業発表し、優劣を競う企画を展開。登壇者は、労務関連や動画制作サービスなど、社会課題の解決に向けた多彩な仕掛けをPRした。関西ならではのボケと突っ込みで笑いを誘う場面があった一方で、厳しい質疑も相次ぎ、“真剣勝負”を繰り広げた。

 関係者らは、今後も交流を図っていく方針。徳丸会長は「会の違いがあっても通じるものがある。刺激し合いたい」と思いを寄せ、中野代表理事は「相乗効果で関西を盛り上げる一歩になれば」と期待感を示していた。



サイト内検索