トレンド特急便

「レアな豆 少量で買える」 

海外生産者とロースターつなぐ
コーヒー生豆売買「TYPICA」
2020年4月1日

麻袋一袋から 価格の透明性も確保

真剣な表情でカッピングするロースターら
カッピングの準備をする山田代表

 海外のコーヒー生産者とロースター(自家焙煎(ばいせん)コーヒー事業者)をつなぐコーヒー生豆の売買プラットフォーム事業「TYPICA(ティピカ)」を手掛ける「TYPICA Trading(ティピカ・トレーディング)」(オランダ・アムステルダム、山田彩音代表)は3月中旬、全国7都市8カ所でロースター向けにコーヒーを試飲するカッピングを行い、90のロースターとのネットワークを構築した。生産者とロースターのダイレクトトレードを可能にするとともに、価格の透明性を確保する。

 3月中旬、神戸市中央区の「ラウンドポイントカフェ」で、地域のロースターら10人ほどが集まるカッピングイベントがあった。ティピカが取り扱う300を超える農園のうち、エチオピアの30農園から収穫したばかりのコーヒーを吟味した。新型コロナウイルス感染防止策をとりながらの実施となったが、「甘さの出方がフルーティーで面白い」「ナチュラルでバランスもたいへんいい」などと、味の評価は高いものが多かった。

■コンテナをシェア

 コーヒー生豆の輸入は通常、コンテナ単位(18トン)で行われるが、ティピカでは一つのコンテナを複数のロースターがシェアするため、麻袋一袋(30〜60キログラム)からのダイレクトトレードが可能になる。

 生産者→輸出業者→輸入業者→倉庫→ロースターというこれまでの流通経路を、生産者→ティピカ(オンラインプラットフォームとコンテナシェア)→ロースターと簡素化。生産や物流による収益を見える化し、価格の透明性を確保するとともに、生産者の経済的基盤の強化にもつなげたい考えだ。

■生産者の思い届ける

 オンラインプラットフォームでは、サンプル依頼や注文、消費者の反響や要望などに加え、生産者の思いなども含めた情報を掲載し、ネット上で相互コミュニケーションがとれるようにする。

 カッピングの参加者は「レアなコーヒーを少量で買える」「リアルなストーリーを消費者に伝えられる」と評価。山田代表は「スペシャリティーコーヒーのサステナビリティ(持続可能性)に貢献できる仕事」と意気込む。

 ティピカ・トレーディングの設立は2019年。12年に焙煎所の立ち上げを経験し、焙煎士としてのキャリアを積んだ山田代表がアムステルダムを拠点に、世界のコーヒー生産地を訪れて関係を築いてきた。日本での運営管理はムトナ(大阪市中央区、後藤将社長)が担う。



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