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劇団「伽羅倶梨」設立40周年 5月6日から記念公演

2020年4月4日

「新鮮な気持ち いつまでも」 稽古に熱

ミュージカル路線で人気を博した劇団創立時の公演の様子(劇団伽羅倶梨提供)
「胸張って『見に来てほしい』と言える作品になった」と公演をPRする徳田さん

 大阪を拠点に活動する「劇団伽羅倶梨(からくり)」が設立40周年を迎えた。ミュージカル劇団として人気を博した80年代、劇団員の流出が続いた90年代、創設者の死を経て、今のハートフルコメディー路線に変更した2000年代−。取り巻く状況が変わっても、舞台はからくりのごとく動き続けた。現代表の徳田尚美さん(62)は「舞台は自己表現の場。続けることに甘えず、新鮮な気持ちで芝居を作っていきたい」と、自然体で次の10年を見据える。

 同劇団は、演出家の故天野衡児氏を中心に、天野さんが講師を務めるタレント養成所の若者らで1980年に結成。劇団員60人ほどの大所帯で、レーザー光線の演出やオーケストラとの共演が反響を呼び、85年には地域文化の振興に貢献したとして大阪府から表彰された。しかし、90年代になると、劇団員が相次いで退団。稽古場の立ち退きや天野氏の闘病など、存続の危機は何度もあった。

 「人それぞれの道がある。でも、私は何が何でもやり抜く気持ちだった」と徳田さん。2002年に天野氏が死去して以降は、徳田さんが脚本と演出を担当し、稽古場でもある「KARAKURIスタジオ」(大阪市浪速区)で年2回の公演を行ってきた。

 現在の劇団員は、創立メンバーの仲間である岩本正治さん(63)、橋本千枝子さん(65)を含む俳優7人とスタッフ2人の計9人。5月6日に開幕する40周年記念公演「おどろん狂想曲第二楽章」(11日まで)を控え、稽古にも熱が入る。代表になって以降は、「好きよりも使命感が強い」と苦笑する徳田さんだが、今公演では自身の出番も増やし、「役者として芝居づくりを楽しんでいる。胸を張って見に来てほしいと言える作品になった」と表情は明るい。

 廃虚となった遊園地で生き続ける妖怪たちと、取材に来た雑誌記者との交流を描く「おどろん−」は、舞台装置も見どころの一つ。ミュージカルから“ほっこりうるり”の人情喜劇に路線変更したが、作り込まれたセットに伽羅倶梨イズムが残る。

 「40周年の名目はあるが、毎回挑んでいる気持ちは変わらない。初めて見た人にも『次も見たい』と言ってもらえるような劇団になりたい。“心のビタミン剤”になるような芝居を作っていきたい」と意気込む。



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