トレンド特急便

有名シェフ料理 お取り寄せ コロナ禍、新ビジネス始める

2020年11月25日

ケータリング・出張パーティーの「2ndTable」

ヌーベルシノワの先駆けとも言えるミシュラン一つ星獲得「メゾン・ド・ユーロン」の阿部シェフが、創業以来提供し続けている看板メニュー【遊龍特製フカヒレの姿上海蟹ミソ煮込み】(2ndTable提供)
故郷の大分県、豊後水道で採れた黒アワビのおいしさを最大限に生かした「ARMONICO」の佐々木シェフのスペシャリテ【豊後水道の黒アワビとブロッコリーのスープオレンジ風味】(2ndTable提供)

 ケータリング・出張パーティーの「2ndTable(セカンドテーブル)」(大阪市中央区、三原一馬社長)は今月、有名シェフの料理を再現して全国の食卓に届ける、シェアリングキッチンによるお取り寄せサービス「BISHOKURU(ビショクル)」を開始した。月2万食の生産体制で、新型コロナウイルス禍で苦しむレストランの新たなビジネスモデルとして注目される。

 同社は2008年創業。10人の会食から各国大使館や宮内庁などの2千人規模のパーティーまで、年間2千件を超える数のケータリング・出張パーティーを、東京・大阪・横浜などを中心に展開。おいしさを閉じ込める瞬間冷却設備や、輸出する際に必要となる食品衛生管理の国際基準「HACCP(ハサップ)」などを導入している。

■イノベーション

 同社はコロナ禍までの直近2年間では、売り上げを3倍にするなど成長を続けていたが、緊急事態宣言で一時売り上げは急減。一方、コロナ禍で席数の減少や営業時間の短縮を迫られているレストランは、テークアウトなどで対応しているが、販売数の増加には設備導入や食中毒対策などが必要となる。

 三原社長は「売り上げ維持や補?(ほてん)ではなく、根本から業態を変えることで、レストラン業界にイノベーションを起こす機会にしたい」と自社の経営資源とトップシェフの強みを生かし、席数や営業時間の制約を受けない「ビショクル」を事業化した。

■こだわり再現

 オープニングシェフとして参画したのは「メゾン・ド・ユーロン」の阿部淳一シェフ、「アルモニコ」の佐々木泰広シェフら、東京で活躍する有名店のシェフ6人。

 製造拠点となるシェアリングキッチン(兵庫県西宮市)は、ハサップによる製造工程・食品衛生管理を実践するとともに、シェフが日頃から使用している生産者の食材を使用して消費を下支えし、フードロスを抑えて持続的に量産できる仕組みを構築した。

 例えば、佐々木シェフは、生まれ育った地元、大分県の豊後水道のクロアワビで今回のレシピを考案。佐々木シェフの料理がヒットすれば、地元漁業の活性化につながる仕組みとなっている。

 シェフのこだわりの食材や調味料を用い、それぞれのシェフと何度もやりとりを繰り返して完成させており、「お店の料理の味を、ほぼ100%再現した『シェフ渾身(こんしん)の一皿』として提供する」としている。販売はビショクルのサイトから。



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