トレンド特急便

指さしメニューで安心 外国人向けの美容サービス

2021年2月17日

「ストレージ」23店舗で実施

髪形や髪質などを問う外国語のメニューで意思疎通を図る在日外国人向けのサービス

 全国でヘアサロンを展開している「ストレージ」(本社・東京、倉崎淳平社長)が、外国人向けに指さしでメニューなどを選択できるサービスを進めている。同社では「新型コロナウイルス感染拡大の影響で帰国できない外国人のために、美容業界との懸け橋になりたい」と望んでいる。

 同社は2017年に創業。東京だけでなく、大阪や福岡、北海道などに店舗を構える。国内にとどまらず、香港やフィリピン、米国など海外にも進出。また、社会人留学などの人材育成事業などにも力を入れている。

■髪を切れない外国人

 美容を通じての国際的なビジネス展開を進めていく中で、在日外国人が日本で美容院に行く際、ハードルが高いという声があった。具体的には言語の問題、本国とのサービスの違い、適切なヘアサロンが分からないなどで、髪を整えるのは本国に戻ってからという人も多かったという。

 しかし、昨年から続くコロナ禍で帰国できず、日本にとどまらざるを得ない外国人が増加。伸ばしっぱなしか、自分で切っている現状があった。同社では「安心してカットができるサービスを」とメニュー表の作成を考え、全国23の店舗で実施している。

■スムーズな意思疎通

 メニューは中国語と台湾語で書かれ、要望や髪質などの基本的な質問が列記されている。スタッフが状況に合わせて質問を指し示し、客は答えを選択する仕組みになっている。

 同社のフランチャイズ店「ナンバー ウタ テンノウジ」(大阪市天王寺区)の大川基英店長(32)は「コミュニケーションがスムーズになった」と言う。従来はスマートフォンの翻訳ソフトで聞き取っていたため、時間のロスは多かった。今は「お客さんとスピーディーに意思疎通ができる」と笑顔を見せる。

 スタッフの一人、伏見友里さん(32)は海外留学し、サロンでの勤務経験もある。「髪質や好み、美容師の技術などは各国でばらばら。母国に帰って切りたいという気持ちはよく分かる」。その上で「このようなサービスがあれば外国人は助かる」と話す。

 同社では「帰国しにくい厳しい時期だからこそ、外国人に気兼ねなく来店していただき、なりたいヘアスタイルで元気になってもらいたい」と願う。



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