岡力の「のぞき見雑記帳」

株式会社桑田金属製作所 桑田泰彦さん

2019年8月19日

仕事と酒をこよなく愛する名物社長

今月も乾杯〜? 堀内さん(左)と桑田さん

 硬くてさびない人気の材質「ステンレス」。それを用いて電車部品からテーマパークのアトラクションで登場する飛行機オブジェまで多種多様な製造を行う企業がある。

 昭和7年創業、大阪市東成区にある株式会社桑田金属製作所はレーザー加工技術のパイオニアとしてこれまで多くの媒体で取り上げられてきた。「巨大な恐竜から手のひらサイズの昆虫まで20種以上はレパートリーがある」と話すのが代表取締役社長の桑田泰彦さん。その技術とアイデアは芸術家の池田満寿夫からも高い評価を受けた。

 古くからよく知る社長より「ちょっと参加してほしいイベントがあるんや」と誘われ向かった先は、難波にある一軒のBar。開演前になると店内には、続々と人が集まる。聞けば「楽酒の会」という日本酒愛好家の集いを2006年から毎月企画し、既に150回を超えたと言う。これまで飲食店、劇団事務所、喫茶店など転々としてきたが、今年に入りオープン前のBarを2時間貸し切り開催している。

 参加資格は、酒好きである事。会員は、自営業、画家、行政書士、お酒の?酒士などさまざまだ。そして社長と共同で会を運営するのがストレージアナリストの堀内義章さん。余談ではあるが本紙掲載の「日本旅のペンクラブ関西部便り」にも寄稿している。全国の蔵元から持ち寄られた日本酒を片手に、前半はその味を堪能。後半は会員が一カ月の出来事を1分間スピーチしそれをアテに飲酒を重ねるのがここでのルールだ。

 「日常で関係のない人たちが集まり思いの丈を伝える。この2時間という時間が紳士的に飲める時間だ」と語る桑田社長。真剣な面持ちで運営に徹し、一升瓶を抱えながらデキャンタに日本酒をなみなみ注いでいる。思いがけない場所で名物社長の新たな一面を知る事ができた。心地のよい空間で程よいあんばいのコミュニティーを楽しみながらミナミの夜が更けていく。(コラムニスト)

【問い合わせ】
http://www.kuwata.co.jp/


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