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料理と占いでお客さまに寄り添う井角晴美さん |
淀川を眺め昔ながらの風情が残る北区中津。傍らで目まぐるしく発展する駅前の一角に多くの人々が訪れるパワースポットがある。
居酒屋「うろ」は、今年で50周年を迎える老舗店舗である。一風変わった店名は、滋賀県の方言で「魚の集まる場所」を意味する。カウンター越しの厨房(ちゅうぼう)には静岡・伊豆から仕入れた新鮮な魚介や旬の食材がずらりと並ぶ。手作りにこだわり炉端や唐揚げ、上海焼きそばといったコナモン料理も充実している。
威勢よく店舗を切り盛りするのはママの井角晴美さん。大学卒業後に飲食業界で経験を積み家業を継いだ。スタッフとの結束も固く、創業時より変わらぬ顔ぶれで今日も接客を行う。以前はサラリーマンの寄り道スポットだったが、店内を見渡すと若い女性客の姿が目立つようになった。
転機が訪れたのは10年前、ママが常連の相談に応じていると不思議な感覚が宿るようになったという。その直感を軸に独学で究めた占いが「当たる…」と口コミ、SNSで話題となった。これまで鑑定した数はざっと2万人を超えた。
内容は、一角で30分から1時間かけて会話を交えながら向き合う。テーマは、健康、恋愛、仕事運とさまざまだ。現在、完全予約制で飲食された方に対して無料サービスを行っている。「これまで来なかった層の方が来るようになりました。現在、占い専門店の計画もしています。これからも変わらぬ味で本業を守りながら、占いで人々を笑顔にしてきたいと思います」。
どさくさまぎれに私も鑑定を依頼する。座敷に案内され家族構成や生年月日など詳細データをお伝えする。結果、今後の未来について事細かく教えていただいた。仕事の面では2年後に大きな転機が訪れるとの事。「頑張って?」と励まされカウンターへ移動。余韻に浸りながらアテをつつき独り晩酌をする。
本年もお酒がおいしく飲める穏やかな一年となりますように。
(コラムニスト)
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