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なじみのあるパッケージデザイン |
「あいみょんがココアシガレットをくわえインスタや音楽雑誌に載せてくれたおかげで売れすぎて製造ラインを更新した」。千に三つしかヒットしないと言われている業界で奮闘する駄菓子メーカー「オリオン株式会社」(大阪市淀川区)。「梅ミンツ」や「チョコビ」など20年以上続くロングセラーを数多く世に送り出してきた。その中でも「ミニコーラ&ミニサワー」は共に40年以上続くヒット商品だ。
1969年頃、飲料容器が瓶から缶に切り替わった。それに伴い価格も瓶では35円だったものが100円になった。以前までは、缶切りでしか開封できなかったがプルトップ付きになり自動販売機も普及した。しかし当時のお小遣いでは手が届かなかった。そんな時代背景もあり、コーラとラムネの缶飲料を模した駄菓子を30円で販売したところ瞬く間にブームとなった。
子どもたちはプルトップを引きちぎり、腰に手をあて一気食い。現在では多く見られる既存商品を縮小コピーした「スケールモデル駄菓子」の代表格となった。このミニシリーズには、ピーチ、ブルーベリー、グレープ、ミニビタCなど複数のラインアップがある。
近年、日本の駄菓子文化は「DAGASHI」と呼ばれ、海外でも注目を集めている。同社ではTシャツ、電気ギター雑貨など食品以外とのコラボ企画も積極的に取り組んでいる。そして今夏には福岡県にある「セリア・ロイル」とコラボし、アイスクリームを販売する。
「セリア・ロイルに勤める方の娘さんがミニコーラ好きで企画が立ち上がりました。以前からアイスとのコラボを熱望していましたので今回の話はすぐに決まりました。とにかく味が第一でしたが試作品を食べて一発でゴーサインを出しました。他企業とコラボする事でロングセラー商品のさらなる成長がうれしいです」と、オリオンで企画を担当した高岡五郎さんも期待を寄せる。
3世代にわたり愛され続けてきた駄菓子が、ヒンヤリおいしくなって新たな歴史を紡いでいく。
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