岡力の「のぞき見雑記帳」

人としても成長できた 元球児が語る夏の思い出

2020年8月18日
小、中、高とキャプテンを務めた長谷川慶さん

 「2年の夏はスタンドにいました。まさか自分がキャプテンになるなんて思ってもいなかったです。実力が無い分、姿勢や態度でみんなを引っ張ろうと心掛けました」。そう語るのは、金光大阪高校硬式野球部の元キャプテン長谷川慶さん。昨夏の大阪大会では、屈指の強豪校に勝利し準優勝した。

 大阪府高槻市育ち、小学2年の時にテレビで見た阪神タイガースに影響を受け野球を始めた。中学時代は地元の軟式クラブチーム「高槻クラウン」に所属。さまざまな大会で優秀な成績を収めた。大阪代表として甲子園出場を目標に同校へ進学。「練習のための練習ではなく、試合に勝つための練習をする」をモットーに、早朝から辺りが暗くなるまでチームメートと共にグラウンドで汗を流した。

 大阪桐蔭高校との試合当日は朝からワクワクしていた。前日の大商大堺戦で粘り強く勝てたのでチームの雰囲気も良かった。前年の夏には先輩たち、秋には自分たちが敗れた相手。「試合が始まり均衡したゲーム展開の中、九回で同点に追いついた。十四回裏2点負けていても誰一人諦めていなかった。最後まで貪欲な姿勢を持っていたからサヨナラ勝ちを収めることができました。うれし涙を流しながら歌った校歌は一生忘れません」。決勝では履正社高校に惜しくも敗退し目標に掲げた甲子園出場は夢に終わった。

 試合終了後、球場前で行われた最後のミーティングはテレビでも放送され反響を呼んだ。「中学では野球だけをしておけばいいという考えでいました。しかし高校からは、そのような考えではいけないという事を学んだ。技術以外に人としてするべき事を考えるきっかけが得られた」と青春の日々を振り返る。

 今春から大和大学政治経済学部に進学。軟式野球部に入部し高校時代に達成できなかった全国制覇が今の目標だ。将来の夢は警察官。球児として培った経験は糧となり、新たなステージで生かされている。

(コラムニスト)


サイト内検索