岡力の「のぞき見雑記帳」

「ホルモン大和 寺田町店」

2020年8月31日

焼いてよし!煮込んでよし!

自慢の料理を前にする、ぶんひさよしさん

 JR環状線・寺田町駅すぐの場所にある焼肉店の創作料理が話題を呼んでいる。「意外とたくさんの切れ端が出ます」。そうつぶやきながらカウンター越しで色鮮やかな精肉をスライスする一人の男性。ぶんひさよしさんは、これまでクラブDJや映像クリエーターなどさまざまな肩書の職業に就いてきたが、現在は「ホルモン大和 寺田町店」のオーナーだ。

 きっかけは若い頃から励んできた「もつ鍋」の食べ歩き。趣味が高じて暇さえあれば関西一円を食べ歩いた。やがて自分のお店が持ちたいと思うようになり、西九条に本店を構える「ホルモン大和」へ入社。多くのメディアで紹介される名店で社員として飲食業界の基礎を学んだ。

 経営のイロハが分かりだした頃、転機が訪れる。配属先だった寺田町店の権利を自身が譲り受ける事になった。2018年6月、店名をそのままに独立店として再スタート。仕入れにこだわり、柔らかい肉質の黒毛和牛を「焼きもん」として提供。以前からの定番メニューに加え自分らしいオリジナルメニューの開発に着手した。

 試行錯誤の末、希少種ジャガイモ「インカのめざめ」を使用した「アンチョビポテトサラダ」や名物となっている「寺田の牛タンシチュー」を考案した。「1本まるごと仕入れる牛タンは、焼きもん用に調理すると余りが出てしまいます。これまで従業員のまかないや自宅用の食材にしていましたが、別の形で料理に使えないかと考え赤ワインで煮込みシチューにしました」。肉汁こぼれるジューシーな牛タンに濃厚なデミグラスソースが絡みビールのアテに最適である。

 心ゆくまで料理を堪能したところで、最後は牛骨でだしをとったこだわりの冷麺を注文。鉢と箸を両手に一礼すると、一心不乱に麺をすすり健やかに今夏を締めた。

(コラムニスト)
 ■ホルモン大和 寺田町店
 大阪市天王寺区大道4の2の7、営業時間は午後5時〜午前0時(ラストオーダー午後11時半)、木曜定休、電話06(6773)1006


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