岡力の「のぞき見雑記帳」

『はっとりほたるの里』代表取締役・桐島正充さん

2021年11月8日

大阪で商売を学び地元で楽園づくり

さまざまなアイデアで事業を展開する桐島さん

 JR福山駅(広島県)から車で20分。市の北部に位置する『服部』地域には淡い絵の具で描いたような田舎の景色が広がる。辺りには『ため池百選』でも知られる『服部大地』があり、春になると桜が咲き誇り、初夏には無数の発光体が河川を飛び交うことから『ほたるの里』と称されている。

 そんな豊かな水と土壌に恵まれた場所で、化学肥料を使用しない農業事業が注目を集めている。平成22年創業、『はっとりほたるの里』は「新鮮・安全・安心」をスローガンに甲子園球場約3個分の農地で展開する農業法人だ。栽培する作物は約150種類。コールラビやベビリーフといった洋野菜からゴボウ、ショウガなどの伝統野菜まで多種多様だ。キノコ栽培の廃材から成る健全な土で育った野菜は「ひと味違う」と話題を呼び全国の飲食店に卸している。

 「名所と言っても自然しかありません」。ヤギをめでながらそう笑うのは代表取締役の桐島正充さん。この地で生まれ育ち、学生時代は大阪にある辻調理師専門学校で日本料理を学んだ。卒業後は市内の有名料理店やホテルで料理人として腕を磨き起業。「大阪でいろいろ商売の経験をさせてもらった。なんでも1年早くはやるから目ざとい街ですよ」。

 独立後は地元に戻り9店舗の飲食店プロデュースを手掛ける。それらの店舗は手塩にかけた後進に譲り、自身は新たな新規事業に乗り出している。現在、農業事業の他に地産地消をコンセプトにしたイタリアレストラン『LUONTO』(広島県福山市三之丸町4の12)や、京阪神からの集客を見据えレストラン併設の宿泊施設を畑の真ん中に建設した。

 「ツリーハウスや釣り堀など家族で楽しめるアドベンチャーファクトリーパークです。ぜひ、遊びに来てください」と語る桐島さん。秋の味覚と快適な環境で、心も身体もリフレッシュすることができる。(コラムニスト)

 ■『はっとりほたるの里』
 広島県福山市駅家町服部本郷1266番地、電話084(978)0801、https://www.fukuyama−yasai.jp/


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