2021年9月18日

市川海老蔵さんインタビュー(上)コロナ禍での挑戦

 日本海新聞発刊45周年記念事業「秋の特別公演 古典への誘(いざな)い」が9月25日、鳥取市のとりぎん文化会館梨花ホールで開かれる。主演を務める市川海老蔵さんに、巡業史上最大のスペクタクルとなる「三升先代萩(みますせんだいはぎ)」の見どころと公演にかける思いなどを聞いた。2回にわたって紹介する。(聞き手は東京支社・西山恭平)(下は21日掲載予定)

 -巡業史上最大規模の公演ということですが。

 私の年中行事の中で公演「古典への誘い」を毎年開催させていただいております。今回、秋の特別公演ということで「三升先代萩(みますせんだいはぎ)」という題名で公演します。この演目は、5代目市川団十郎の思想を組み込み、7代目市川団十郎が目指していたことを追う新しい形です。

 コロナ禍という条件が厳しい中での自分の中での挑戦、実験といった形での公演となりますが、皆さまに見ていただけたらうれしいです。

 -公演の見どころは。

 江戸時代に仙台藩で起こった伊達家のお家騒動の話で、足利頼兼が登場し、不安定なお家を乗っ取ろうとする作品です。

 旅巡業で7役やるというのは日々、現場も変わりますし、早替わりをするための舞台裏の動線も異なっているため、正直どうなるか分からない部分があります。

 演出的に宙乗(ちゅうの)りはもちろんできませんし、廻り舞台もございません。このコロナ禍の中ということで制約もあります。あくまでも歌舞伎的な二次元や平面的な演出の中で、どこまでやれるのかというのが一つの見どころですね。

 -鳥取公演は2018年以来。鳥取の印象は。

 特に鳥取砂丘が良かったです。砂丘のゴールみたいなところ(馬の背)からみんなで転げ落ちました。その後、海鮮丼を食べて、次の舞台に備えました。すごく息抜きできました。あと、鳥取県内に傾斜のある変わった道がありますよね。あれが気になってます。

 -12年から続けている「古典への誘い」。演出のこだわりは。

 公演の中で、鞘当(さやあて)には不破伴左衛門(ふわばんざえもん)と名古屋山三(なごやさんざ)が絡んで出てきます。この演出は200年以上やってないはずです。ただ、5代目市川団十郎がいたころは主流でした。

 市川団十郎家の人が先代萩を作り替えると思われますが、もともとやっていたことを引き継ぎ、現代の形で地方の方にもご覧いただきやすいような最善の手を考えていくことになります。

 見どころは早替わりもございますし、女形、乳母・政岡は大変重要な役です。立役専門でやっているので、女形へのハードルは高くなりますが、自分の子と鶴千代様という若君に対する思いの表現を見てもらいたいです。

【開催概要】
■日時 9月25日(土)
昼公演/正午開演
夜公演/午後4時開演 
※開場はそれぞれ30分前
■会場 とりぎん文化会館梨花ホール(鳥取市尚徳町)
■料金 S席1万2千円、A席9千円 ※全席指定、未就学児入場不可、公演プログラム付き(当日配布)
■プレイガイド

 日本海新聞各本社、とりぎん文化会館、倉吉未来中心、アルテプラザ、日本海新聞オンラインチケット、グッドラック・プロモーション、WEBチケとっとり、ローソンチケット(Lコード61309)

■問い合わせ 電話0857(21)2885
日本海新聞ビジネス支援課

主  催/新日本海新聞社、グッドラック・プロモーション
特別共催/鳥取県文化振興財団
企  画/市川海老蔵
制  作/3Top
制作協力/全栄企画、ちあふる
協  力/松竹

 本公演は出演者らのPCR検査等、感染症対策を徹底して実施いたします。みなさまのご協力をお願いいたします。