2021年10月26日

訪れるべき山城1位に鳥取城 歴史雑誌のランキング

 鳥取城が天下無双の山城に―。歴史雑誌「歴史道」の「訪れるべき山城ランキング」で、鳥取城が見事1位に輝いた。織田信長の居城として名高い安土城(滋賀県近江八幡市)を抑えての快挙で、価値を評価されたことに関係者の喜びもひとしお。近年の「山城ブーム」で訪れる人も増えており、観光客のさらなる増加に期待が高まる。

悲話も評価

 鳥取城跡の保存整備計画を担当する鳥取市文化財課の細田隆博専門員は「歴史雑誌などのランキングで鳥取城が1位になったことはなかった。とても喜ばしいこと」と声を弾ませる。

 同ランキングは、歴史学者の小和田泰経氏が選んだ全国50の山城を▽遺構の保存状態▽城の防御力▽アクセス▽登りやすさ(各25点満点)-の4項目で評価。鳥取城は登りやすさなどで2位の安土城を上回った。

 歴史道では、鳥取城の魅力として戦国から江戸時代にかけて最先端技術を取り入れて改修され、時代ごとの石垣の積み方に違いがあることなどを紹介。日本城郭協会の小和田哲男理事長が選出した同誌の「落城悲話に惹(ひ)かれる山城ランキング」でも1位となった。

 細田専門員は「著名な研究者に評価され、鳥取城の歴史的価値が改めて示された」と受け止める。

売れ行き好調

 観光面では、すでに効果が出始めている。

 「感触としてかなり人が増えてきた」と話すのは、鳥取城跡内にある国指定重要文化財「仁風閣」の坂根達哉館長だ。

 同誌が発売された9月は、NHKの番組でも鳥取城を紹介。同25、26日に同城跡で開かれた恒例の「お城まつり」の来場者は、コロナ流行前の2019年度実績の2倍の1650人で過去最多に。仁風閣で販売する鳥取城の「御城印」の売れ行きも、以前の約4倍となった。

 観光客の増加を受けて鳥取市は、二ノ丸跡など9カ所に観光案内看板を新たに設置。坂根館長は「城に関する問い合わせも増えている。城跡内にある当館も併せて訪れてもらえたら」と期待を寄せる。(中村芙美子)