2021年11月27日

大山育ちの三冠馬「コントレイル」 28日引退レース

 大山育ちの三冠馬、有終の美へ-。伯耆町真野の競走馬調教育成施設「大山ヒルズ」で調教された三冠馬コントレイル(牡4歳)が、28日のGⅠレース・ジャパンカップ(東京競馬場、芝2400メートル)でラストランを迎える。引退後は北海道で種牡馬となる予定。同施設の斎藤慎ゼネラルマネジャー(GM)は無事に引退レースを走りきることを祈るとともに、将来デビューするコントレイルの子どもたちの活躍を夢見ている。(戸田大貴)

 コントレイルは1歳から大山ヒルズで調教され昨年、史上3頭目の無敗3冠を達成。昨年のジャパンカップでは牝馬3冠のアーモンドアイ、デアリングタクトと三冠馬3頭の直接対決で熱戦を繰り広げた。

■プレッシャーと緊張

 「三冠馬になるなんて夢にも思わなかった」。斎藤GMは、決して順風満帆ではなかったコントレイルとの3年間を振り返り、率直な思いを口にした。1歳で足元にむくみが見つかり、半年間調教を見合わせ。2歳の年末か3歳でのデビューを見込んでいたが、2歳の9月に新馬戦で初勝利し、陣営を驚かせた。

 ただ、勝利を重ねるたびに「プレッシャーは膨らみ、緊張の毎日だった」。特別扱いはしなくても気を使った一頭。同施設の敷地内に住む斎藤GMは、コントレイルの厩舎(きゅうしゃ)から夜中に音がすると跳び起きて様子を見に行ったという。

■地元の誇り

 コントレイルは、生まれ故郷の北海道や滋賀県の栗東トレーニングセンターより多くの月日を大山の麓で過ごした。全国のファンだけでなく地元鳥取からも多くの声援が送られ、斎藤GMは「地元の誇りと思ってもらえ、山陰の人たちが応援してくれたのは本当に励みになった」と感謝する。

 引退を惜しむ声は多いが、父の大種牡馬ディープインパクトが2019年に死に、子孫を残す次代の種牡馬としての役割が待つ。大山育ちの先輩馬キズナの産駒は既に活躍。斎藤GMは引退レースに臨むコントレイルを「次の仕事が待っているが、まずはありがとうとお疲れさま」とねぎらい「大山の地で育ったコントレイルやキズナの子がまたここで育つのを夢見ている」と未来を思い描いた。