2021年11月28日

ご当地怪談本完成 「妖怪の町の怪談師」神原さん

 「妖怪の町の怪談師」として、山陰で実話に基づく怪談を披露する神原リカさん(50)=境港市竹内町=が、山陰初の実話怪談集「出雲怪談」(竹書房)を共著で出版した。目標の一つだった怪談の活字化を喜び「全体的に不思議な話が多いので、怖い話が苦手という人にも『このジャンル面白い』と思ってもらえたらうれしい」と話す。

 神原さんは米子市内の障害者福祉施設で働く一方、2014年から怪談師として自作の怪談を披露し、怪談の基となる怖い話や不思議な話を収集。20年に行われた全国怪談コンテスト「怪談最恐戦」では、出場3年目で念願の決勝進出を果たした。

 同コンテストを主催し、全国のご当地怪談本を発行している竹書房が執筆を依頼した怪談収集家の知人(東京都在住)から共著の声が掛かり、松江市在住の知人2人を加え4人で島根25話、鳥取18話を執筆した。

 ご当地本だけあって、米子市や松江市など山陰各地の地名や「ゲゲゲの鬼太郎」の主題歌が聞こえる境港市のメロディー道路、松江市美保関町の美保神社、中海などなじみのある場所が登場。読者からは「リアルに感じて面白い」「話に出てくる場所を通るたびに思い出す」などの声が届くという。

 コロナ禍でも徐々にイベントが開かれるようになり、怪談を披露する機会も増えてきた。「地元でこんな話があるのかと感じ、本をきっかけに怪談会にも来て聞いてほしい」と期待している。(井川朋子)

 A6判。224ページ。税込み748円。今井書店などで販売中。