2022年6月30日

竜宮の使者 鳥取沖に出現 生きたリュウグウノツカイ、動画撮影に成功

 鳥取県岩美町田後の田後港で30日、近くでダイビング体験事業などをしているブルーライン田後の山崎英治代表(46)が、生きた状態ではめったに見られない深海魚「リュウグウノツカイ」が泳ぐ映像の撮影に成功した。

 山崎代表がダイビング体験に来た客と海に出ていたところ、知人から「田後港にリュウグウノツカイがいる」との一報があり、現場に急行した。リュウグウノツカイは、田後港に停泊している船の近くを泳いでおり、体長は約1・8メートル。別の生き物に襲われたのか、尾びれはちぎれ、体に傷があり、弱った状態だった。

 山陰海岸ジオパーク海と大地の自然館(同町牧谷)で海洋生物の調査研究をしている小矢野悠造学芸員によると、リュウグウノツカイは数百~千メートルの深海に生息している。大きい個体は体長8メートルにもなり、今回は小さい部類だという。

 弱って潮の流れに逆らえず浅瀬に流れ着くことがあり、県内でも毎年数件は目撃情報があるが、ほとんどが死んで漂着するケース。小矢野学芸員は「生きて発見されるのはまれ。珍しい」と解説する。

 このリュウグウノツカイは田後港内をしばらく泳いだ後、姿を消した。山崎代表は「ここで事業を始めて13年目だが、生きているのは初めて見た。貴重な体験だった」と興奮気味に語った。