2022年8月6日

旧海軍飛行機用掩体とD51形蒸気機関車 米子市文化財に答申

 米子市文化財保護審議会(神谷要会長)は5日、同市大篠津町にある「旧海軍美保航空隊飛行機用掩体(えんたい)」を市文化財とするよう市教委に答申した。市によると、戦争遺跡の文化財指定は鳥取県内で初めて。同市西町の湊山公園に展示している「D51形蒸気機関車」も同様に答申され、指定されれば市文化財は35件となる。

 掩体は、太平洋戦争末期に敵機の爆撃などから飛行機を隠し格納する施設。同航空隊基地内では63基が造られたとされ、5基が現存する。うち2基が市有地にあり、1基が答申された。かまぼこ形の鉄筋コンクリート造りで、奥行きは約11メートル。前面に幅約14メートルの開口部がある。

 掩体は全国で千基以上が造られたとされ、高知県などで文化財に指定された例はあるが、老朽化などで取り壊された物も多く、現存するのは痕跡を含め100基前後。同航空隊の掩体は戦争の歴史を伝える近代化遺産として貴重とされ、市は市有地のもう1基も文化財指定を視野に入れる。

 D51形蒸気機関車は「デゴイチ」の愛称で親しまれ、蒸気機関車の代名詞ともいえる。展示されているのは1939年製造の195号機で、主に東北地方で運行した後、岡山県新見市を経て73年2月に米子市に配属され、同年3月に廃車となった。現在は市がJR西日本から貸与を受け、同公園に野外展示している。

 市は、日本の近代化を支えた鉄道遺産としての価値だけでなく、「『鉄道のまち・米子』のシンボルでもある」としている。