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vol129新たなステージ迎えた環境とビジネス 2019/08/30
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vol127できることから温暖化防止 2019/05/27
vol126環境保全型農業の実践 開かれた農業セクターの可能性 2019/04/25
vol125自治体が挑むエネルギー政策 バイオマス発電の取り組み 2019/02/28
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vol116住宅用太陽光発電「2019年問題」 買い取り満了 どう扱う!? 2018/02/27
vol115市民、企業、行政代表鼎談 2018/01/29
 
vol.116住宅用太陽光発電「2019年問題」 買い取り満了 どう扱う!?


2018.2.27
 
 家庭に普及した太陽光発電の余剰電力買い取り期間が満了となる「2019年問題」がクローズアップされている。買い取り期間を終えた設備は、設置者が売電先を決めなければならないからだ。一方、発電パネルの劣化や機能低下など設備の不具合も報告されており、保守点検や維持管理の必要性が指摘されている。鳥取県内の太陽光発電事情は−。

自分で売電先「選択」 
パネル劣化や機能低下など 保守点検の必要も

住宅用太陽光発電の点検をする業者=米子市内(未来のエコラ提供)
故障の見付かった太陽光発電パネル(写真下)と、赤外線検査の画像。赤い部分が発熱した故障箇所=米子市内(未来のエコラ提供)

「問題」の核心は

 太陽光発電は、再生可能エネルギー電力の柱として国が積極的に導入を支援する。東日本大震災直後の2012年には、原発依存からの脱却と再生エネの拡大を目指し固定価格買い取り制度(FIT)が始まった。

 住宅用(出力10キロワット未満)の買い取りは、家庭で消費する以上に発電された余剰電力に限られ、FITに先立ち09年11月にスタート。10年間と定めた買い取り期間が19年11月以降、順次満了となり、電力会社の買い取り義務がなくなる。

 住宅用は元々、自家消費が主目的で導入されているが、設備はその後も稼働することから、設置者が余剰電力の使い道を自分で決めなければならない。買い取り期間の終わった設備をどう扱うかというのが、「2019年問題」の核心だ。

 県内の住宅用太陽光発電の導入量は、固定価格買い取り制度により急増。16年度には1万件を上回り、約1万世帯に相当する電力を賄っている。

 活用策として、設備機器の昼間稼働推進▽蓄電池への活用▽電気自動車などへの活用▽相対取引で電力会社や地元の新電力会社への売電−などが考えられる。県は今後、有効活用に向けて普及啓発を強める考えだ。

トラブル報告も

 一方、太陽光発電の機器の劣化や機能低下が顕在化。鳥取県内で活動する環境市民団体「未来のエコラ」には、県内外のトラブルの報告が寄せられている。

 積雪や台風などの影響による機器の故障で発電しなくなった▽パネルの破損や周辺機器の故障に気付かず火災が起きた▽樹木などの影や家庭に流れてくる電気の電圧の影響で予測していた発電量を下回った−などの不具合が目立つ。

 同団体は太陽光発電の簡易診断を実施しており、この2年間で行った約40件のうち1割で、機器の故障などが見付かったという。

 同団体の上園由起さんは「太陽光発電は電気設備なので本来、定期的なメンテナンスが欠かせないが、その必要性を知らなかったり、知らされなかったりして設置した人がほとんど」と説明する。

 不具合の原因は、発電パネルやパワーコンディショナーの故障のほか、設備設計や施工のミスなど。通常10年間保証があるが、主にパネルとパワコンのみだ。それぞれメーカーや業者が違う場合もあり、対応が変わってくる。

 販売業者が窓口になり、不具合が解消されるまで対応することが望まれるが、メーカーや施工業者が事業から撤退していたり、既に保証期間が切れていたりする事例もあるという。

 上園さんは「まず自分の家の太陽光発電が計画通りに発電しているかチェックして、異常の早期発見に努めてほしい。設備に愛着を持って」と訴える。

サポート協発足

 国は17年、固定価格買い取り制度を改正。太陽光発電の保守点検や維持管理の計画策定を義務付けた。住宅用の設置者にも発電事業者としての意識を求めたものだ。

 県は設置者のサポート体制構築に向けて支援を本格化。県内の販売・施工業者や環境団体などが加入する「鳥取県太陽光発電サポート協会」を今月20日に立ち上げた。設置者の相談に応じるほか、故障や保証期間が切れた事例なども調査。保守点検の具体的なメニューや金額を明示して取り組むという。

 県環境立県推進課次世代エネルギー推進室の吉田道生室長は「設置者の利益を損なうことなく、また地球温暖化対策としてさらに導入促進するためにも、設置者にしっかり保守点検を行ってもらい、安心して発電が続けられるような体制をつくり上げたい」と話している。

地球温暖化はいま

【増える薪ストーブユーザー】
ゆとりライフへシフト 県内11市町で助成制度も

人気の高まる薪ストーブ。価格がさほど高くない国産も登場し、若い世代も導入しやすくなった
 薪(まき)ストーブのユーザーが増えています。東日本大震災後には災害時の自立エネルギーの必要性を感じ、電気や化石燃料を使いたくないという人たち、最近は身近な里山を地域資源として生かそうという人たちの導入が増えています。

 注目が集まる一方で、全国的に煙の苦情も聞かれるようになりました。煙の原因としては、ホームセンターなどで手に入るような安価なストーブや煙突、乾燥度の低い薪の使用、近隣建築物との位置関係を無視した場所への煙突の設置などが考えられます。

 日本では火災予防目的の建築基準のみですが、欧米など薪ストーブ文化のある国では、車と同様に排ガス規制と燃費表示が義務付けられています。そのような国からの輸入ストーブ(二重煙突を含む設備)やそれと同じ基準で製造された国産ストーブは、使い方を誤らなければ煙がほぼ出ません。

 薪ストーブを設置したい人は、住宅ごとに必要とされる暖房能力、住宅の構造や断熱性能などの知見のある事業者を見極めることが重要となります。

 薪ストーブ導入は、個人レベルでは、「スイッチを入れればすぐ暖まる便利な暮らし」から、炎を眺める時間や薪割り、焚(た)く手間を含めたゆとりあるライフスタイルへのシフトであるといえます。

 社会レベルでは、木質バイオマスエネルギーとして地球温暖化対策はもとより、循環型社会形成、地域林業や経済振興、土砂災害などのない山村整備にも貢献する、持続可能な地域づくりへの手段です。

 鳥取県では、すでに県内19市町村のうち11市町で薪ストーブなどへ助成制度があり、今後は適切な情報提供と支援制度の拡充、積極的な活用が望まれます。

 (鳥取県地球温暖化防止活動推進センター・山本ルリコ)



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