Q.昔、血管が詰まってしまった足を手術で切断しました。最近、治っていた切断部分がうずき始めました。座薬も効かず痛くて寝られません。
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A.硬膜外刺激電極療法の考慮が必要です。 |
通常の消炎鎮痛薬以外にいくつかある鎮痛作用のある薬剤を試してみても、足や手が病気・事故などで切断された後の痛みや脳卒中後の手足の痛み、手術後でも直りにくい手足の痛みなどに対しては、なかなか効果が得られにくくなることも少なくありません。そういった難しい痛みには硬膜外刺激電極療法があります。1992年以来保険収載されています。脊髄の通り道の外にある硬膜外という隙間に細い電線を植え込み、痛みの原因神経より中枢神経に近い箇所から穏やかな痛みを抑える電気信号を出すと、痛みが軽減できる仕組みを利用した治療です。不整脈の治療で使われるペースメーカーと同様に体内に植え込まないといけないのが欠点ですが、自分で治療のスイッチを入れたり切ったりでき、薬のような副作用がほとんどないのが利点です。専門的治療が必要ですから最寄りの痛みの診療科にお尋ね下さい。
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鳥取ペインクリニック 院長 延原 弘明さん
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