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Vol.341 2021.3.11

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鳥取県東・中部、兵庫県北部版

Q.歯周病の治療により糖尿病の血糖値が改善するって本当ですか?
A.歯周病治療により、血糖を下げるインスリンの働きが一部改善し、血糖状態を改善できます。
 歯周病の治療を行うと血糖値が改善することをご存じでしょうか。歯と歯茎との間にできる歯周ポケットが4ミリ以上で歯茎に炎症があり、全身に軽微な炎症がある場合にインスリンが十分に働かない「インスリン抵抗性」を起こすと考えられています。つまり、歯周病があるとインスリンの働きが阻害され糖尿病になりやすいのです。

 インスリンの分泌量や働きが弱まって起こる2型糖尿病の患者さんのうち、歯周病を持つ人に歯周病治療を行った場合、血糖状態の指標となるヘモグロビンA1cの数値が平均0.4%低下します。たとえば、歯周病をもつ糖尿病の患者さんのヘモグロビンA1cが8.0%であったとすると、歯周病治療によって7.6%まで血糖状態が改善する可能性があるのです。

 また、全身の炎症状態の指標となるC反応性タンパク(CRP)検査を行うと、歯周病の治療によって全身の炎症指数も低下したことが明らかになりました。要するに、歯周病の治療行うと、歯周病局所から全身へ飛び火する炎症物質の量が減少して、インスリンの働きが一部改善されるのです。

 歯周病治療の選択肢として、ブラッシング指導や歯石除去、プラークコントロールなどの歯周基本治療があります。重度の歯周病で、歯を保存することが難しい場合は抜歯などをお勧めします。糖尿病の患者さんは歯周病の治療が糖尿病の治療につながることを認識し、一度歯科医院で歯茎のチェックを行ってください。

谷口歯科医院 理事長 谷口 雅人さん

皆さんが日頃思っている身体についての疑問や悩み、健康についての質問などを鳥取市内の専門医にQ&A形式で応えて頂くコーナーです。
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