「Perfume」の魅力あふれる170着 初の大規模衣装展

 兵庫県立美術館(神戸市中央区)は9月9日~11月26日、あ~ちゃん、かしゆか、のっちからなる3人組ユニット「Perfu(パフューム)me」が実際に着用した衣装約170着を展示する初の大規模衣装展「Perfume COSTUME MUSEUM」を行う。ファッションの街・神戸で、楽曲の世界観を表現してきた斬新な衣装を紹介する。

 2020年に発売された「Perfume COSTUME BOOK 2005-2020」(文化出版局)に掲載された衣装やそれ以降の衣装から厳選し、初公開となる型紙やデザインの発想源を示す制作資料も織り交ぜ四つの章で展示する。

 2005年のデビュー当時は既製服をベースとした衣装が多く、スタイリストの内澤研さんはセレクトやアレンジによって3人それぞれの魅力を引き出した。10年の初めての東京ドーム公演からは、Toshio Takedaさん、三田真一さんがデザインを手掛けた。

 国内で評価を固め単独でのワールドツアーを行った12年からは幾何学模様を印象的に取り入れたデザインや、折り紙から着想を得た独創性あふれる衣装などが生み出された。16年にはミディ丈の衣装を着用し、3人が同じシルエットに見える衣装やプリーツとドレープで有機的な曲線を表現したデザインへ。

 最終章ではPerfumeが大切にしているライブでのステージ衣装を特集する。演出効果と同時に機能性が追求され、時間をかけて試作と調整が繰り返された衣装を紹介するほか、メンバーそれぞれが選んだ思い出の衣装も発表する。

 「実際に近くでご覧いただけると新たな発見があると思う。製品になっていいぐらい縫製も本当に美しくて、商品化できるような衣装もきっといっぱいある」とPerfumeの3人。

 学芸員の橋本こずえさんは「楽曲や演出、パフォーマンスと連動した衣装は新しい表現を模索しながら、そして新しい素材を使いながら伝統的な技法で衣装の持つさまざまな機能を広げていくもの。幅広い創造性をもった衣装の魅力をお伝えしたい」と話している。

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