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AED 対女性使用率向上を 体覆う特製シート考案

2019年10月17日

 心臓救命装置で医療機器の自動体外式除細動器(AED)は普及が進んでいるものの、女性の使用率が低いことに着目した大阪市内の女子高校生グループが、ストレスなくAEDが使えるように体を覆うシートを考案した。女性を処置する場合に用い、命を守るという思いも込めて「まもるまる」と名付けた。将来的には機器に実装されるよう期待しており、実現を願っている。

女性に対するAEDの使用率を上げようと考案したシートと高校生ら=大阪市阿倍野区

 考案したのは同市阿倍野区の大谷高1年の松村美優さん(16)、椎原彩葉さん(16)、山下結子さん(16)、早田愛菜さん(15)の4人。心臓突然死を減らすのを目的に活動しているinochi学生フォーラムに所属している。

 高校生に対するAED使用率は、男性が約80%なのに対し女性は約55%と知り、使用率が低いのは電極パッドを胸に貼る際に服を脱がさなければならず、肌を見るのに抵抗感があるからだと気付いた。

 課題を解決しようと考案したシートは、縦135センチ、横63センチの長方形で塩化ビニール製。上部に切り込みがあり、AED使用時には対象者の頭を通して体を覆い、横から服をたくし上げて電極パッドを胸に貼る。体はシートに遮られ、女性の体を見ることもなく処置できる。

 松村さんらは、放課後に学校で製作するなど、試行錯誤しながら8月下旬から約1カ月かけて試作品を完成させた。シートには心臓の位置や電極パッドを貼る場所、使用方法のイラストも描いた。「かなり大きく、時間がなくて大変でした。完成までに試作品は三つ目です」(椎原さん)と振り返る。

 松村さんは「性別に関係なく救命活動ができたら」と見据え、山下さんは「心停止で倒れた女性だけでなく、周囲の親しい人がつらい思いをしないように守れたら」と期待を寄せる。

 アイデアを出し合って考案したシートに、早田さんは「AED使用率が、『まもるまる』のおかげで上がればうれしいです」。今後は講習会などで使用してもらい、実装してもらえるよう製造会社にも協力を呼び掛けている。


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