大阪ニュース

大阪市立図書館がSDGs発信強化

2020年1月28日

 大阪市立図書館は、国連が掲げた「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に向け、取り組みを推進している。このうち市立中央図書館(同市西区)では、貧困や環境の問題など17の目標について、蔵書と結び付けながら発信を強化。企画展や講演会の機会も生かしつつ、身近な本が、視点を変えれば各目標の実現に役立つことを伝えている。

並ぶ本とSDGsの目標との関連性を示した棚=大阪市西区の市立中央図書館
SDGsと結び付けられる本を集めた図書展示のコーナー=大阪市西区の市立中央図書館

 市立図書館は、もともと国連児童基金(ユニセフ)や国際協力機構(JICA)と連携した企画を手掛ける中で、約3年前からSDGsに着目。昨年には、国連広報センター(東京)が、全国の公共図書館や大学図書館と研修などで協力し合うネットワークに加わった。

 無料で利用できる電子書籍サービスをめぐっては、17の目標に対応した書籍をそれぞれ1冊選んだリストを作成。「飢餓をゼロに」の目標には米粉食品の紹介本、「働きがいも 経済成長も」では、伝える技術に焦点を当てた本を選ぶなどし、どういった内容がどの目標に対応するのか、選び方の参考例を紹介した。

 担当した岡本泰子係長は「SDGsはたくさんのテーマがあり、つかみにくいが、本を通して身近な問題だと伝えたかった」と話す。

 市立中央図書館では、一定のテーマで絞った書棚に、各目標との結び付きを示す表示を貼り始めた。障害に関連した本が集まった棚に「すべての人に健康と福祉を」の目標の目印を付けるといった形だ。

 さまざまな企画も各目標に結び付いているという。昨年は、子どもの貧困や性的少数者(LGBT)をテーマにした図書展示、講演などを展開。それぞれ「貧困をなくそう」、「ジェンダー平等を実現しよう」につながると位置付ける。関係者らとの連携の広がりは、17番目の目標「パートナーシップで目標を達成しよう」の実践につながっているとみている。

 今月6日から2月5日は、SDGsそのものをテーマにした図書展示を展開。約100冊を入れ替えながら並べ、関連資料も掲示している。段ボールで財布を作る人の旅行記や、必要な物を必要なだけ届ける実践の事例集など、読みやすさにもこだわりながら、えりすぐってそろえた。

 司書の平井文未乃さんは「何げなく読んでいる本でも、視点を変えるとSDGsの普及、推進のきっかけが得られる」と来館を呼び掛けている。


サイト内検索