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車内も安全安心 鉄道各社、抗ウイルス対策進む

2020年6月29日

 新型コロナウイルスの影響による都道府県をまたいだ移動自粛が全面解除され、街に人出が戻りつつある。鉄道による移動も増える中、関西の鉄道各社は乗客の安心感につなげようと、車両内の抗ウイルス・抗菌加工を進めている。

抗ウイルス・抗菌剤を車両内のつり革に吹き付ける作業員=25日、八尾市の近鉄高安車庫

 市場調査会社インテージは、新型コロナの感染拡大による生活者の意識について、毎日約500サンプルの調査を実施している。

 それによると、感染拡大に対する不安度は、緊急事態宣言が発令される直前の4月6日に「不安がある(52・8%)」「やや不安がある(33・6%)」と、8割以上の人が不安があると答え、不安感はピークに達した。

 今月24日時点では、計64・0%の人が「不安がある」「やや不安がある」と答えており、宣言解除から1カ月になっても半数以上の人が不安を感じている現状が浮かぶ。

 こうした中、近畿日本鉄道は同社が保有する車両1938両を対象に、9月末までに車内の抗ウイルス・抗菌加工を実施する。同社は今月25日、八尾市の近鉄高安車庫で作業を報道機関に公開した。

 新型コロナと似た特徴を持つウイルスを抑制する液体を、座席やつり革、窓ガラスなどに霧状にして噴霧する。作業員は車内全体に丁寧に吹き付けた。

 この加工は、一般社団法人抗菌製品技術協議会(SIAA)の安全性基準に適合するため、同社は鉄道車両で初めてとなる「SIAAマーク」を取得。企画統括部の垂水健一さんは「これから都市間の移動も活発になる。抗ウイルス・抗菌加工で安心感を持って鉄道を利用してもらえたら」と話した。

 南海電鉄と泉北高速鉄道は、両社が保有する計808両に、効果が数年間持続することが確認されている抗ウイルス・抗菌剤の噴霧加工を、7月中旬から開始する。10月下旬までに順次完了する予定。


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