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大阪都構想 再びの住民投票 外国籍住民の投票権

2020年10月16日

 大阪市を廃止し、特別区に再編する「大阪都構想」の住民投票を巡り、永住者など一定の条件を満たす外国籍住民にも投票権を認めるよう活動する市民団体「みんなで住民投票!(みんじゅう)」は、市内の外国籍住民に都構想の賛否を尋ねるアンケートを実施している。実際の住民投票で投票できない事実を問題点として広く伝え、意見を表明する機会のない外国籍住民の声を可視化することが狙いだ。

外国籍住民へのアンケートの協力を呼び掛ける小野さん(左)と本村さん=大阪市内

 大阪都構想の住民投票では、大阪市内の有権者約223万人が対象。大都市地域特別区設置法(大都市法)と大都市令は公選法を準用しており、対象となるのは3カ月以上市内に住んでいる18歳以上で、外国籍住民は投票できないのが現状だ。

■法令改正かなわず

 発起人の小野潤子さん(62)は「なぜ同じ所に住んで仲良くしているのに、住民に線引きをするのか聞きたい」と憤る。

 同団体は都構想への賛否は触れず、外国籍住民の投票を認めない法令の改正を求め、昨年11月に大阪市議会に陳情書、衆参両院に請願を提出。市議会は継続審査に、衆参両院では審査未了となった。

 改正がかなわなかったことを受け、意見を表明する機会のない外国籍住民の声を可視化しようと、アンケートを実施することにした。

 対象は市内に住む18歳以上で、「今回の住民投票に外国人市民は投票できません。どう思いますか」「大阪市をなくして四つの特別区にすることをどう思いますか」と尋ねている。

■意見言える機会に

 メンバーの本村綾さん(42)は、かつて梅田の街頭で活動した際に男性から「なんで日本人がそんなことするんや」と言われたという。当時、怖さを感じたが、今はこう思う。「不完全かもしれないが、今まで意見を言いたくても言えなかった一人一人が言える機会になるなら、アンケートをやる意味がある」。

 また、小野さんは「賛成が多いとか、反対が多いかはどちらでもいいこと。これをきっかけに投票できない事実を知ってもらい、外国籍の人とコミュニティーをつくるにはどうしたらいいかを考えてほしい」と呼び掛けている。(山本圭介)

 ◇アンケートは、同団体のホームページからダウンロードできる。日本語や簡単な表現を使った「やさしい日本語」、英語、中国語、韓国語、ベトナム語がある。11月1日の締め切りまでに郵送かファクス、メールで送る。集計結果をホームページなどで公表する予定。問い合わせは電話070(4233)6362。


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