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桃山学院大 牧野学長に聞く 社会との接点意識

2020年12月3日

 桃山学院大(和泉市)のビジネスデザイン学科の新校舎「あべのビジネスデザインラボ」(大阪市阿倍野区)が今夏、完成した。来年4月には学部となり、入学定員も200人へ増加する。開放的なフロアに教室やリラックスできるスペースが広がり、柔軟な発想を身に付けられる環境を意識したという。新校舎や同学科の特徴を牧野丹奈子学長に聞いた。

目指す大学像などを語る牧野学長=大阪市阿倍野区のあべのビジネスデザインラボ

 

−新校舎の特徴は。

 多様で混じり合うということをイメージした。加えて雑然としている要素も入れた。社会に出て仕事をするときは常に静かな環境とは限らないからだ。なので新校舎ではカーテンのみで教室と通路を仕切って、声が漏れるような環境もある。ほかにもさまざまな設備を自由に使ってもらうことで、発想やコミュニケーションを引き出すようにしている。

 

−学生に身に付けてほしいことは。

 閉塞(へいそく)感のある社会に対し、斬新で実現可能な面白いビジネスを提案する人を育てたい。そのために4年間の全科目を連携させて一つの仕組みにしている。1、2年生は課題解決の練習をし、2、3年生は課題発見の練習をする。3年生は自分の社会課題のテーマを決め、4年生は実現する段階に入り、卒業時にビジネスのプロトタイプを作ってプレゼンをする仕組みをつくっている。

 

−その他の工夫は。

 社会との接点を意識し、企業人に必要な科目を選んでもらい、一緒にカリキュラムをつくり上げた。またキャンパスの中に“社会を持ち込む”ために、実務家教員をそろえた。70以上の企業や団体とも連携している。

 

−学生の様子は。

 意識が高いと感じる。1年生の前期に19企業の課題を解くが、その過程でプレゼンも資料作りも上手になる。一方で社会人を驚かせるような深いものをつくろうと、経営戦略などの理論を学びたいとの声が寄せられる。よくあるが概論などから学び始めると、嫌々の勉強となり、このような声は上がってこないだろう。テストの点や単位を取る勉強は身に付かない。ここでは自分のための学びになっている。

 

−目指す大学像は。

 『教える大学』では駄目になる。知識や理論はインターネットに載っているからだ。教えるのではなく、『学生の意欲と能力を引き出す大学』が大事だ。そのための工夫をやっていくべきだと思っている。


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