大阪ニュース

飲食悲鳴「店もたぬ」 緊急事態宣言 大阪

2021年1月14日

 政府が関西3府県をはじめ、新型コロナウイルス特別措置法に基づく緊急事態宣言を再発令した13日、大阪の街では感染が急拡大している現状から理解を示す一方で、高止まりする感染者数で医療機関の逼迫(ひっぱく)状況に危機感を募らせる声も。春の宣言時とは異なり、学校などは通常授業を継続し、施設も閉鎖はないものの、時短営業をさらに要請される飲食業からは「店がもたない」と悲痛な声も聞かれる。

新型コロナウイルスの感染が急拡大するさなか、人通りもまばらな通天閣周辺=13日、大阪市浪速区の新世界

 大阪市浪速区のランドマーク・通天閣のお膝元「新世界」は、道行く人もまばら。街頭では午前、居酒屋や串かつ店の店員らが暇を持て余す姿が至る所で見られた。

 通天閣を運営する通天閣観光(同市浪速区)は、府独自の警戒基準、大阪モデルの「赤信号」を点灯させるなど啓発に一役買ってきたが、高井隆光社長(46)は「発令が1カ月遅かったのではないか。赤信号こそ非常事態で、対策に結び付かず無念の思いだ」と肩を落とした。

 1月の客足も前年比で8割減の苦境にあるが、13日からは消灯時間も午後8時へと3時間早めた。「少しでも早く家に帰り、感染拡大を防いでほしいというメッセージを込めた」と強調する。

 昨春以降、飲食店への時短営業が断続的に求められてきた大阪・ミナミの道頓堀商店会では、1年前に112あった会員店舗のうち、飲食を中心に2割以上が退店または休業に追い込まれた。

 「時短は仕方がない。急変した要請ではない」と事務局長の北辻稔さん(69)は冷静に受け止める一方で、「店の規模に応じて現状に見合った支援策をお願いしたい。(通常営業を)再開したとき、立ち直るためにバックアップしてほしい」と求めた。

 「春は人通りがなく、ロックダウンのようだった。今回も夜間の売り上げは見込めないだろう」と嘆くのは、大阪・キタを走るタクシー運転手の男性(52)。昼間に出勤する運転手が増えている肌感覚があり、「客の奪い合いになる。歩合制なので客がゼロなら売り上げもゼロだ」とため息をついた。


サイト内検索