大阪ニュース

命の記憶を次代に ピースおおさかでホロコースト展

2021年1月20日

 大阪市中央区の大阪国際平和センター(ピースおおさか)は19日、第2次世界大戦中にナチス・ドイツが行ったユダヤ人に対する大虐殺「ホロコースト」を取り上げ、特別展「生と死の間で ホロコーストとユダヤ人救済の物語」を始めた。史上類を見ない悲惨な弾圧を生き抜いたユダヤ人と、彼らに支援の手を差し伸べた民間人の証言を写真を添えて展示。命の記憶を次代につなぎ、平和の尊さを訴える。3月30日まで。

欧州12カ国の“救済の物語”を紹介するパネル展示=19日、大阪市中央区のピースおおさか

 ドイツやハンガリーなど欧州5カ国による「記憶と連帯の欧州ネットワーク(ENRS)」(本部・ポーランド)との共催。欧州各国を巡回し、日本では初開催となる。

 展示では、イスラエルのホロコーストに関する国家機関「ヤド・ヴァシェム」が、ユダヤ人を救済した人をたたえる「諸国民の中の正義の人」を授与した約2600人の中から、クロアチアやデンマーク、フランスなど欧州12カ国での救済の物語を歴史的背景とともにパネルで紹介している。

 「命のビザ」で知られる外交官杉原千畝のビザを受け取った一家の証言もあるが、登場する人たちの多くは取り上げたユダヤ人の赤ちゃんを育てた助産師、友人に自分の出生証明書と洗礼証明書を渡した女学生、約200人のユダヤ人をかくまった農場主らといった民間人。ユダヤ人を守った理由、厳しい迫害をいかにくぐり抜けたのか、残酷な事実を証言している。

 担当者は「どれもが重要な記憶で、ホロコーストのほんの一部。日本では、杉原千畝やアンネ・フランクのイメージが強いが、それぞれの国々で暮らしていた人たちのことを知ってほしい」と話している。


サイト内検索