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夏の風物詩を絶やさぬよう 愛染まつり始まる

2021年7月1日

 大阪の夏祭りシーズンの幕開けを飾る「愛染まつり」が30日、大阪市天王寺区の和宗総本山四天王寺支院・愛染堂勝鬘(しょうまん)院(山岡武明住職)で2日間の日程で始まった。各地の夏祭りは、昨年に続いて新型コロナウイルス禍の影響を受けることになり、規模を縮小しての開催が相次ぐ。それでも文化と伝統を後世に引き継ぎ、夏の風物詩を絶やすまいとする心意気は健在だ。

大阪の夏祭りの幕開けを飾る「愛染まつり」。多宝塔前で「宝恵かご」に乗り笑顔を振りまく愛染娘=30日、大阪市天王寺区の愛染堂勝鬘院

 今夏は、7月にある生国魂神社の生国魂祭(11、12日)▽難波八阪神社の夏祭(13、14日)▽大阪天満宮の天神祭(24、25日)−などが、早々に内容の縮小を発表。

 愛染堂でも春頃から協議し、当初は大阪の感染者数急増という状況を鑑みて中止という選択肢もあったが、各方面の関係者に支えられて開催に至った。

 縁結びや商売繁盛を祈願し、市指定無形民俗文化財でもある愛染まつり。境内では、初日恒例の宝恵かごの行列やかご上げがあり、関係団体推薦の50人の中から選ばれた5人の「愛染娘」が、あでやかな浴衣姿で登場。屈強な担ぎ手「男組」が担ぎ上げるかごに代わる代わる乗り込み、笑顔を振りまいた。

 一番かごに乗った大学生の磯崎紗恵梨さん(20)は「かごからの見晴らしの良さに驚いた。コロナ禍の中、お参りに来られた皆さんが少しでも元気になってもらえるように、マスク姿ながらも笑顔でお迎えしたい」と笑顔だった。

 愛染堂では、まつり期間以外にも本尊「愛染明王」を、3月から8月1日までの毎週土・日曜にも特別開帳して3密回避を図るなど、コロナ感染症対策を講じている。

 山岡住職は「規模は縮小となったが、疫病退散という夏祭り本来の文化と伝統を見直す大事な機会。愛染明王のご縁日ということも多くの人に知っていただいた。段階的に以前のにぎわいが戻るよう願いたい」と思いを込めた。

 同日は四天王寺僧侶による「夏越の祓(はらえ)」大法要が営まれ、ライブ配信された。


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