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まちぐるみでワクチン接種会 生野区で開催

2021年8月10日

 地域のまちづくり団体と中小企業団体が連携してワクチン接種に取り組む「まちぐるみ合同ワクチン接種会」が大阪市生野区で開催されている。外国人の従業員や技能実習生も対象で、区内在住、国籍などを問わず、情報の届きにくい人へ接種機会を提供するとともに、区内中小企業の接種を進め、地域経済の早期回復を図ることが狙い。

移動しながら接種を進めるワクチン接種のチーム=大阪市生野区の生野産業会館

 まちづくり団体は同区の魅力発信や課題解決を行う一般社団法人「いくのもり」で、中小企業団体は同区を中心に活動する企業で構成する「生野産業会」。

 いくのもりはこれまでに、遠出がしにくかったり、予約が取りにくかったりする高齢者らの声に応え、医師・看護師、ボランティア、地域住民の「まちぐるみ」による巡回接種を、区内12カ所に会場を設けて実施。大規模接種会場や集団接種会場より近隣で安心できると好評で、1075人が接種した。

 今回、いくのもりは巡回接種で培ったノウハウを基に、接種を含めた会場運営を担当。生野産業会が会員企業から接種希望者を募集し、会場として生野産業会館(同区)を提供している。

 当初は職域接種として米モデルナ製ワクチンの使用を予定していたが、国からワクチンが入らないことが分かり、巡回接種で使用していた米ファイザー製ワクチンで対応。1400人が1回目の接種を終えた。

 3日に実施された接種会には、中国やベトナム、インドネシアなどさまざまな国の外国人らを含めて約300人が参加。メッキ加工業「コダマ」(同区)で働く中国からの技能実習生、蔡娜(サイナ)さんは「ワクチンは大事だけど、どうしていいか分からなかった。社長に連れてきてもらった」と感謝し、同社の平井益子社長も「製造業でテレワークも難しい。(社員)みんなに打ってもらえれば会社にとってもいい」と取り組みを歓迎する。

 同区には職域接種の開催に必要な人数を集めることが困難な中小企業が多く、外国人の比率も高い。中小企業で働く外国人の従業員や技能実習生にとっては予約することも困難だ。いくのもりの木村和弘代表理事は「高齢者に『ニアイズベター』で接種してもらうことから始まったが、現役世代からの不安や次の接種難民は外国人といった声が聞こえてきた。少しでもそうした穴を埋めていければ」と話す。


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