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「夢洲」開催にリスク 万博会場 市民団体訴え

2021年9月8日

 2025年大阪・関西万博の会場であり、大阪府・市がカジノを含む統合型リゾート施設(IR)の誘致を目指す大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)に関し、市民団体「夢洲の都市計画変更を考える市民懇談会(夢洲懇談会)」などの代表者が7日、大阪府庁で記者会見を行い、夢洲に集客施設をつくるリスク、2025年日本国際博覧会協会との協議内容、新型コロナウイルス禍以前に策定した都市計画の問題点、大阪市財政への影響などについて訴えた。

記者会見する夢洲懇談会のメンバー=7日、大阪府庁
大阪湾に浮かぶ人工島「夢洲」=大阪市此花区

 会見した阪南大の桜田照雄教授は夢洲について「(2006年に法律ができるまで)20年近くにわたり有害物質などの規制が行われていなかった。大阪湾の地形、地質はまれで関空では洪積層の地盤沈下が起こっている。地形、地質、土壌、廃棄物処理汚染の問題が累積している」と再調査の必要性などを訴えた。

 愛知万博に詳しい名古屋市立大の山田明名誉教授は同協会との協議について、万博来場者数2800万人の根拠▽万博会場建設費の増加▽万博の跡地利用▽生物多様性保全の基本方針−などの事前質問をしていたが、多くの項目で明確な回答が得られず「協会は夢洲で土地を借りて万博を開催するのが仕事であり、あとは大阪市などの問題とする姿勢に疑問を感じた。夢洲はコスト上昇と地元負担膨張の構図が明らかになってきた」と強調。

 夢洲の都市計画については、市民団体「STOP!カジノ大阪」の馬場徳夫事務局長がIRの誘致計画が大幅に遅れている点から「以前の都市計画のままでいいのか。全面的に見直すべき」と指摘。夢洲の埋め立て費用などを土地売却などで回収して計上する大阪市の港営事業会計について「IR用地については賃貸に変わり、カジノ計画も20年代後半に遅れているのに、計上は従来の会計通り」と同会計の破たんを懸念する。


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