大阪ニュース

若者視点で介護の希望訴える一冊 さいはてたい出版

2021年11月26日

 若年性アルツハイマー型認知症を若者の視点から描き、テレビドラマ「あの海を忘れない〜若年性アルツハイマー病を支えて〜」(2011年2月6日、テレビ朝日放映)でテレビ放映され大きな反響を呼んだドラマの原作本が文庫本「さいはてたい」として出版された。

「介護に対する希望を感じさせる続編も書きました」と話す山本陽子さん

 著者の山本陽子さん=大阪市住之江区=は介護職の人材育成をサポートしているケア・ビューティフル代表で、若年性アルツハイマー型認知症患者を持つ家族が感じる失意や苦悩を悲壮感ではなく現代の若者の視点で淡々と描きつつも、介護に対する希望を感じさせる物語だ。

 インディーズミュージシャンの仁は、強く美しい母の睦美が自慢だった。母は投資家としてテレビや雑誌に引っ張りだこ。母子2人でも、愛情たっぷりに何不自由ない生活を送らせてくれた。そんな自慢の母に、認知症によく似た症状が現れるようになった。母はまだ48歳。変わりゆく母の姿、受け入れられない現実。周囲を拒絶し、真実から目を背ける日々。2人が選んだ結末は−。書き下ろしの続編「それから」も収録。

 山本さんは「創作物を通して、多くの世代に介護を広めたい」と話している。

 文芸社、260ページ、704円。


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