関西あの人この人

「玄品」ふぐで幸せに

関門海社長兼COO
山口久美子さん
2021年2月24日
「コロナ禍で“気付き”も多くて。アフターコロナが楽しみ」と話す山口さん

 「大阪人はふぐが大好き。消費量も日本一。私どもの使命は『玄品』の名前の由来であるお客さまにおいしい料理をお出しすることだと思っています」

 関門海(大阪市西区)はふぐ業界ではトップシェアで“ふぐの王様”とらふぐの取扱高は日本一の実績を持つ。創業以来の研究で「玄品技術」と呼ばれるうま味成分の向上技術を開発。養殖でありながら天然に近い味を実現し、一年中おいしい状態で安くふぐを提供することが可能になった。

 2018年6月、社長に就任以来、企業戦略としてはCI(コーポレートアイデンティティー)の導入、イノベーションの推進で新機軸を展開している。

 その三本柱は先達たちが培ってきた商品や技術、思いを引き継ぎつつ「究極においしい商品」「感じの良い玄品らしい接客」「心地よく過ごしていただける店舗空間」−の提供だ。

 施設面では「玄品 本町」ですしカウンターを設置。サービス面では「感じの良い接客」を目指し研修に励み、訪日外国人客(インバウンド)にも満足してもらおうと語学研修にも励んでいた。国内75店舗(フランチャイズ含む)、海外は17年に初めてオープンしたシンガポールに続いて19年5月に中国第1号店「玄品 上海淮海(ワイハイ)店」がオープン。“日本伝承の味”とも呼べる玄品ふぐを積極的に国内外にアピールして順調だった。

 そんな中、突然襲った新型コロナウイルスの世界的な感染拡大。玄品の各店舗の売り上げも激減した。

 「コロナにさんざんな目にあったんですが、“気付き”も多くて」。具体的には「みんなで経費削減」「助成金を使っていろんな業者とつながりができた」「製造加工業で新規開拓」−と3点を上げる。

 コロナ禍の厳しい現状を直視しながらも「アフターコロナが楽しみ。従業員を大切に、お客さまに高いふぐを安くて、おいしく、食べてもらい幸せな気持ちになってもらいたい。これが創業者の夢でした」。

 44歳の若さで急逝した創業者で夫聖二さんの思いは忘れることはない。

(大山勝男)


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