疫病鎮める「クタベ」 水木しげるロードに178体目の妖怪ブロンズ像

 境港市の水木しげるロードに立ち並ぶ妖怪ブロンズ像に疫病の流行を鎮めるとされる「クタベ」の像が仲間入りし、観光客や市民の注目を集めている。ロードにブロンズ像が新設されるのは6年ぶりで、総数は178体となった。

 クタベは胴体の両脇に目があり、4本足で歩く人面妖怪。江戸時代末期、越中(現富山県)の立山に現れ「4、5年以内に原因不明の難病が流行し、多数の死者が出るだろうが、私の姿を見た者は助かる」と告げたという。コロナ禍で同様に疫病をはらうとされる妖怪「アマビエ」とともに人気が高まり、境港市が生活支援や地域経済活性化のため全市民に配布した商品券にもデザインされた。

 ブロンズ像は高さ約17センチ、幅約25センチで黒御影石の台座(高さ約80センチ)にのっている。美保テクノス(米子市昭和町、野津健市社長)が、新型コロナウイルス感染症の収束を願って境港市に寄贈し、妖怪神社(同市大正町)の近くに設置。同社が寄贈した妖怪ブロンズ像は「土用坊主」に次いで2体目となった。

 野津社長が25日、市役所を訪れ、伊達憲太郎市長に目録を贈呈。現地でクタベの像を見た野津社長は「寄贈を計画した時は、新型コロナが最も猛威を振るっていた。新しい像を見たお客さんに疫病退散、コロナ収束を実感してほしい」と話した。

この機能はプレミアム会員限定です。
クリップした記事でチェック!
あなただけのクリップした記事が作れます。
プレミアム会員に登録する ログインの方はこちら

トップニュース

同じカテゴリーの記事