古代史の謎に迫る 境港の風野さんが出版 荒神谷遺跡の銅剣がテーマ

 古代史に関する執筆活動を続ける境港市渡町の風野ひとしさん(71)が「荒神谷の銅剣はどうして358本あったのか」(米子プリント社刊)を出版した。1984年に出雲市の荒神谷遺跡で大量に出土した銅剣の「数と配列」に着目し、古代史の謎に迫っている。

 出雲市出身の風野さんは関西で公務員や交通専門紙の記者を務めた後、約10年前にUターン。「古事記」に興味を持ち、古代史をテーマにした著書を出版している。

 同書は、荒神谷遺跡で出土した358本の銅剣が、4~16本の最少単位グループに配列されて埋められたとする最終調査報告書に着目。文字がなかった時代、最少単位グループを幾つも組み合わせ、数を把握する手段としていたとの仮説を立てた。

 このシステムが大和政権に伝わり、仮名文字を記した五十音図につながったと考察。最終的に日本最古の歴史書「古事記」に結実したと主張している。

 風野さんは「日本の古代史にこんな見方もあるということを示したかった。興味がある人に読んでほしい」と話している。

 B5判、398ページ、税別2千円。鳥取、島根両県内の書店で販売している。

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