恋心が冷めた瞬間を覚えている。10代の頃、好きな子に悩みを打ち明けたら、「そんな悩みなんて宇宙から見たらちっぽけなことだよ」と言われた。きっと励ましてくれたのだろうし、今考えてみればそんなに悪いコメントでもない気もする。しかし当時は、自分の悩みをくだらないと言われたような気がして悲しかったのだ。
6歳の子どもが宇宙を好きになって、よくプラネタリウムに行くようになった。1923年にドイツで世界初の光学式プラネタリウムが公開されて、2023年に100周年を迎えた。プラネタリウムが多い国1位は米国、2位は中国、3位は日本だという。確かに最近気づいたが、実はあちこちにある。だけど、大人になるまであまり興味を持たずにいた。
通い始めてみると、施設によってさまざまなプログラムが用意されていることが分かった。星空案内だけでなく、アニメや宇宙に関する番組なども上映されている。映画館よりも大きい天井のスクリーンは、当然迫力があり没入感もすごい。
映像の上映だけではない。例えばある科学館のプラネタリウムには、星空を見ながらのヨガ教室がある。また、星空の下で毎月変わるアロマの香りを楽しむ時間などもあり、さ...