2017年3月6日

消火剤ビジネス化 インドネシア森林火災対策

 鳥取大学との共同開発で「ゲルパック消火剤」を開発した米子市のイルカカレッジ(朝山規子社長)は、世界的な問題となっている森林火災対策用としてインドネシアで同消火剤のビジネス化に挑む。国際協力機構(JICA)の中小企業海外展開支援事業の調査事業への採択が決まり、ビジネス化に向けた現地での適合性の調査に着手する。

 広大な熱帯林を持つインドネシアでは、大規模な森林火災がたびたび発生しており、森林面積の減少や住民への健康被害、気候への世界的な影響が問題となっている。同地での火災の多くは泥炭地域で発生、地中でも燃え広がるために放水活動だけでは消火が難しく、効果的な消火技術の開発が求められていた。

 同カレッジなどが開発した消火剤はゲル化した消火水をパックに詰めた物で、個体の特性を生かして投下位置を予測し、ヘリなどから直接火点に投下することが可能。延焼の防止に大きな効果が期待されている。

 同社ではこのゲルパック消火剤を用いた「森林・泥炭火災に対する消火システム」を政府開発援助(ODA)での事業化調査案件としてJICAに提案、このたび採択が決まった。

 2017年度はインドネシアに消火剤を持ち込み、同国の国家防災庁や環境森林省などの関係機関と延焼防止の効果や投下システム運用の可能性を調査するとともに、ビジネスとしての市場調査を行う。18年度以降は現地での事業化に向けた実証実験を目指す。(真田透)