2017年7月16日

山陰海岸線に沿い内陸地震多発地帯 今後も備え必要

 京大防災研究所の西村卓也准教授は15日に三朝町内で行った講演で、山陰地方の海岸線に沿って内陸地震の多発地帯があり、最大マグニチュード(M)7クラスの地震が今後も発生する可能性があることを指摘した。GNSS(GPS、衛星測位システム)での観測データを基に、地殻変動で見た「ひずみ集中帯」の存在をあらためて示した。

 岡大惑星物質研究所(同町)の公開講座で報告した。西村氏は2014年8月から倉吉市などでGNSSによる観測を行っている。

 昨年10月の鳥取中部地震前に得た研究成果として、西村氏は「山陰地方にはひずみがたまりやすい場所(ひずみ集中帯)があり、地震の多発帯とも一致する」と指摘。「ひずみ集中帯の北側では東向き、南側では西向きに地面が動いており、山陰地方で地震を起こす原動力だと考えられる」と鳥取中部地震の発生メカニズムを説明した。

 また、「鳥取県の東中西部でひずみ速度に顕著な違いはない」とした上で、山陰地方にも内陸地震のリスクは十分にあり、引き続き備えが必要であることを強調した。

 講演の中で西村氏は、地震の予知・予測について「予知は困難なもの。ただし、GPSのデータを使えば予測に貢献できるのではないか」と述べ、国に採用を働き掛ける考えを示した。

(宇田川靖)

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